第一章 ルミナリアの剣
「まったく・・・魔法疲労・・・?」
ラムンセンの鍛冶師エレスは、ルミナリアを見た。
「まあ、あんたの親父さんもお得意さんだからね・・・やってあげるよ。けど、この「ヒヒイロカネ」ってなんだ?親父さんがつくった「オリハルコニウム」より難物だな。」
「それと、これがありますが・・・」
ルミナリアは、「風の剣」を見せた。
「これを「芯」にしろってか・・・」
インゴッドを炉に入れ、熱し始める。
「かつて、レイスト・ティアムルは、「レイストの剣」を打ったとき、「全魔法力」を注ぎ込んだという。お前さんにもやってもらうが。」
「は・・・はい。」
「この「仕様書」には、とんでもないことが書かれているな。あんたの「全神波動を注げとな。そんなことしたら、この剣はウチの最高傑作になっちまう。」
凄い話だ。
「案外、「風の勇者」の剣というレベルを越えるかもしれん。」
鍛冶師エレス・・・彼女は、魔法力電算機を駆使して情報を収集する情報屋でもある。
『案外、ルミナリア・ライテスは、「風の勇者」ではないのかも・・・』
そういえば、この小娘が邪馬台国で大暴れした際、「神族」にしか見えない姿に「変身」したとも聞く。




