第七章 第一話 夜が明けて
その後、大魔王たちは退いた。
あまりにもあっけなかった。
が、その動機が動機だけに、邪馬台国中が騒然となった。
「ちょうど良い!今は、各国の王や重臣たちが集まっている!」
との皇帝スサノオの言で、緊急国際会議が開催された。
「父上。彼が、私の交際相手候補ですが・・・」
ルミナリアは、緊張してファルフを紹介する。
「うむ・・・君の家は?」
「はい。一般階級です。」
「もし、ルミナリアと結婚したら私の研究室を自由に使わせよう。」
ファルスの目が輝く。
「ほ・・・本当ですか?」
「ふむ・・・」
「や・・・やった・・・ルミナリア卿と科学論議をしながら過ごせるんだ・・・」
ライテスは、満足そうに見ている。
「こんな娘だから、婿の取りようがない。娘と引退後の家は君に任せよう。」
あっさりと承諾である。
「陛下にもお伝えしておこう。私の結婚にもずいぶんと気を使っていただいただけでなく、姪であるルミナリアの交際相手が見つからないことに、心を痛めておられたからな。」
「ところで、父上・・・」
「どうした?」
「大魔王の一人が言っていたけど、「あずさ二号」ってなに?」
「私のイメージどおりに作ったゴーレムだ。」
「アホ親父!」
「今に始まったことではあるまい?」
ところで・・・
と前置きする。
「国際会議にはお前たちも特別枠で呼ばれている。」