第六章 第四話 親友と求婚者!?
「まったくもう!ユイとグレイから聞いてびっくりだわよルミィ!まさか、あなた私が「エミア様」みたいにナイーブだと思ってるの!?」
フローラがまくし立てる。
「なんでもかんでも理論立てて!いい?この世は理論だけじゃないのよ!」
「さすが、「光の勇者」ね。言ってくれる。」
微笑んで、剣を握る。
「わたしも戦うぞ。」
そこに、イケメンだが仏頂面の人狼の騎士がいた。
「あ・・・同期のファルフ・フォレン・・・」
「趣味は、魔法・錬金術・科学研究。騎士学校では女にモテたが、どうも肉食系女子は嫌いでな、どうにか好みの女がいないかと考えていたら、あなたに行き当たった。」
ルミナリアの脳天に雷撃が走った。
「い・・・いた・・・私好みの絶食系男子・・・終わったら父上のところに連れていこう。」
「ま・・・マジ?こんなのがいいの!?」
一方、ユイはウォルストを一人で押さえていた。
「も・・・もう「強制進化」は限界!」
途端に、「元の姿」に戻る。
「いけない!」
ルミナリアは、妹の言を思い出す。
「遺伝子を理想の形に組みかえる。」
角が生え、翼が生え、尾が生える。
先ほどのユイと同じ姿となった。
「姉さま!これで、何かできないか試してみて!」
ルミナリアは、両手を重ねる。
そして神波動を収束させる。
「こ・・・これは・・・もはや「風の勇者」ではないッ!」