第四章 鳥の魔女の伝承
特別に開放された、出雲殿。
ここで、厳かな儀式を行い、婚礼は終了となった。
元来は、「子作りの儀」を行い、来賓や参列者で披露宴となるのだが、今回は事情が異なる。
「そなたが、ルミナリア・ライテス卿か。オダ・ノブナガと申す。」
ノブナガは、オリハルコンのような鎧をまとっている。
「海軍将軍の・・・?」
「うむ。」
「その鎧は・・・?」
「トラルティール製のゴールドミスリルの鎧をメッキしたものだ。」
「し・・・渋い!うちの父なら、食いつきますよコレ。」
「で、あろう。だが、部下の中には、この良さをわからんものもおる。」
ルミナリアは、貴人としてのノブナガに好感を抱いた。
「しかし、父上ともお話をさせていただいたが、なかなかのお方よ!特にその発想力はすばらしい。「地球」では、「兵器」としてしか使用されなかった「戦車」を「洗車」としてしまうとは!」
「ダジャレですけど。」
「東宮も言っておられた!銀魚は笑ったな!無駄の極致だが、面白い!」
「は・・・はあ・・・」
「さて・・・超魔王のことだが・・・」
「ええ。」
「『人間」や生物の身体の『記録』を奪い、『土』に変えるとは真か?」
「はい。そう聞いています。」
ルミナリアは、ノブナガに尋ねる。
「「鳥の魔女」とは、ご存知ですか?」
「うーむ・・・邪神・・・超魔王と戦った六人の神・・・「六勇者」と、輝きの戦神、陰りの戦神、賢神とそれに仕える猫の魔女と鳥の魔女がいたと伝えられるな。賢神とは、魔女エレノラのことで、猫の魔女とは・・・」
「キティルハルム初代女王ノワール!」
「そう聞いた。」
「では、鳥の魔女とは・・・」
「がちょうおばさんのことであろう。焦るな。せっかくお主は祝いにこられたのだ。ゆっくりとしていけ。なに!今日は、各国の来賓も来ておられる。キティルハルムの王族のおられよう。」