第三章 第二話 「自動的に消滅する」
ルミナリアたちは、ニルスの本部に戻ったが、そこで意外な客に出会った。
そこにいたのは、黒い翼をもった天使のような外見の男だった。
「あ。父さん。」
「「ええ~!?」」
グレイの言った、その言葉に、フローラとニルスが驚愕する。
「旦那様は、ウチの両親を創った時に、「人化」の魔法をかけられました。で、何?」
「ああ。コレをな。」
男-ダニエル-は、宝珠を取り出す。
「父上から?」
ルミナリアは、仏頂面をしつつ、受け取る。
すると、ライテスの映像が現れる。
『実は、邪馬台国で東宮殿下の許婚オトタチバナ殿下の御懐妊が確認された。ゆえ、お前も行事に参加するように。』
「重要性はわかるんだけど、通信宝珠を使えばいいんじゃ・・・」
フローラが、指摘した。
『なお、この宝珠は、用件が済み次第「自動的に消滅」する。』
「!!」
フローラの顔から、血の気が引いた。
「た・・・確か、ドラマかなんかじゃ「爆発」って・・・」
しかし、宝珠は、粒子のように崩れて消えていく。
「わかってないわね・・・ウチの父上って、ドラマで見るたびに「「アレ」を「消滅」とは言わん!」って突っ込んでいたわよ。いつかやると思った。」