第四章 第三話 深遠の図書館
そのメモには、時の神クロノスの弟カイロスとノワール女王の会話が、こと細かに記されていた。
「こ・・・これって・・・ブッダやエドガー・ケイシーのこと!?」
「そのようです。行ってみますか?深遠の図書館に・・・・」
エリーは、驚いていた。
話に聞いていたが、実際に行けるとは思わなかったのだろう。
王立図書館の奥深く・・・
そこに、巨大な扉がある。
「我、知識を求めん。時の理を外れた知識のかなたに!」
ノワール二世によって、扉は開き、ライテスたちが入ると、扉は閉まった。
「ようこそ。ノワール二世。ライテス君や奥さん。使い魔の御両名もようこそ。」
そこにいたのは、司書のような姿をした男である。
「司書カイロス!さっそくだが、超魔王に関する記述を!それと、「神の力」について知りたい!」
「いいよ。「神の力」・・・「神波動」は、禁忌の力でもなんでもない。神も「人間」も等しく使える力。君たちの言う、「神々の時代の宇宙戦艦」も、それを動力とする。」
「神と、「人間」の違いは?」
「神は、神波動を物質化できる。そうして、「創造神族」が精製するのが、「光流金属。「破壊神族」が精製するのが、「暗黒金属」だ。」
「ま・・・まさか・・・」
ライテスは、頭の中で理論を組み立て、結論を出す。
「錬金術の究極・・・非金属からの金属への化学変化とは・・・」
「そう。神の秘法。」
ライテスたちは、関係しそうな書籍を読み漁り、時間が過ぎた。
「おや。もう帰るのかい?」
「ええ。」
「おみやげに、一つ君に教えよう。」
カイロスは、とんでもないことを告げる。
「超魔王への切り札は、君たちの子だよ。なぜなら・・・」
もったいぶって答える。
「かつて、超魔王ガルアレートを封印した、六人の勇者が、「ライテス家」「ティアムル家」「イスカンダリア家」「エルフィーラ王家」「ラムンセン王家」から生まれる。」