表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ハイブリッド・ブレイバーズ  作者: SHIN
第一部 新たな英雄・ライテス
18/157

第四章 第一話 宗教審問

キティルハルムに入国した途端、物々しい雰囲気に出くわした。

「なんですか?マスター。この国全体を覆う邪悪な「気」は。」

肩にとまったダニエルが、聞いてきた。

「キティルハルムの人猫ワーキャットは、ほとんどが「廃神主義者」だ。何せ、「神様」当人に塩をぶつけたヤツが記録に残っているほどにな。」

「では、マスター。神官か司祭でも入り込んでいたのが見つかったというのでしょうか?」

マリアが言う。

「そのようだ。」

「でも・・・やりすぎなんじゃ・・・」

エリーが、言ってきた。

「まあ・・・聖職者でも、「布教活動」さえせず、「遊学」・「観光」だけなら誰も咎めない。しかし、以前着た時に、知り合いになった「ミケランジェロ家」の陶芸家に聞いたところ、「神様の就活お断り」と言っていた。」


キティルハルム王都のコロッセウム・・・

そこでは、宗教審問が始まるところだった。

「それでは、宗教審問を始めるにゃ!あちしはエナ・ミケランジェロ。宗教審問官にゃ。」

司書の格好をした人猫ワーキャットである。

コロッセウムの中央には、武装した人猫ワーキャットの騎士が、被告と思われる神官を左右からがっちりと押さえている。

「わ・・・私が何をしたっていうんだ!?」

それに対して、観客席にいた人猫ワーキャットたちから、ブーイングが放たれた。

曰く、「人間」の裏切り者。

曰く、「無差別虐殺者」。

曰く、「人間」以下のけだもの。

その他もろもろである。

「さて・・・被告・神官レナートは、何の目的で入国したにゃ?」

「それは、神の教えを伝えに・・・」

「それは、「神様の就活」として禁じられているにゃ。神様のことが知りたいなら、「王立図書館」でいくらでも調べればいいにゃ。「神学」は、禁止されてないにゃ。」

「神は平等だ!」

「でも、建国期にその「神様」の使途にこの国は、あやうく滅ぼされそうになったにゃ。それ以来、キティルハルムの民は宗教そのものを「人間族」のみならず、「人間」全てを害する存在として認識しているにゃ。」

「し・・・しかし・・・!」

「ええいっ!問答無用!被告を「第一等宗教禁止法違反」で、「半ケツ」の刑に処するにゃ!」

はーんケツ!

はーんケツ!

はーんケツ!

すごい半ケツコールだ。

「な・・・なにすんの?」

「口で言っても判らないなぁ・・・」

僕は、紙に日本語で書き、エリーに渡す。

「な・・・何コレ!」

程なく、神官のズボンが降ろされる。

ごていねいに、「ケツ」の部分だけくりぬかれたデザインである。

「執行人!いでませい!」

現れたのは、日本刀に似た包丁のような刀剣をもった男である。

「執行!」

その審問官の声と同時に、執行人は、一閃する。

「ぎゃああああああっ!」

尻が・・・横一閃に斬られていた。

鮮ケツ・・・いや、鮮血がほとばしっていた。

「あ・・・あれ・・・大丈夫なの?」

「あの後、回復魔法で止血されるが、傷は残されるらしい。」


判決ならぬ半ケツです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ