エピローグ 第一話 相応しきなれど
「お・・・お断りする!」
ライテスは、全身全霊で拒否していた。
「もうこれ以上、栄誉はいらん!私は、富も名誉もいらん!私をストレスで殺す気か!?」
「しかし・・・」
「しかしも案山子もない!なぜ、私が「世界王」になぞならねばならん!」
王たちは、詰め寄る。
「だが、あなたの手腕は、騎士にしておくのは惜しい。」
「ええ。」
だが、ルミナリアとエリーが遮った。
「ならば、「国際連合・理事総長」でどうでしょう?」
エリーが、説明する。
「元々は、地球で、戦争をおこさぬため・・・あるいはおきても早期に解決するため「国」が集まって設立された組織ですわ。国家間の不平等・教育・科学技術・・・多岐に及び、あらゆる問題を取り扱って、長期にわたり、「調停」の組織として君臨しました。」
王たちは、しぶしぶ納得する。
「世界王」に相応しい人間が、その座から降りてしまったのだから・・・
さらに、ライテスの次の台詞は、語り草になった。
「私は、評価されたくてやったのではない!世界のため・・・人々のためやっただけだ!」
後、実力と実績があるのに、相応しい地位にあるのに、その座に就きたがらない者を「ライテス」のようだという形容詞が生まれたのだという。