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終章 第六話 浄化
「だあああああああああああああッ!」
「おおおおおおおおおおおおおおッ!」
二人の神波動が、拮抗している。
世界を守らんとする者と、滅ぼさんとする者・・・
やがて、じりじりとルミナリアが押していく。
「まだだ・・・!まだ終わらない!」
「あなたは、やりすぎた!」
神波動増幅器から、清浄な神波動が、伝わっていく。
「こんな穢れた・・・光流神波動に・・・」
「違う!あなたは「人間の本質」を忘れている!それは・・・「光」と「闇」の狭間に生きる者・・・!私は、そんな神波動を受けて放っている!」
そう・・・
とっくの昔に、「混沌の悟り」を得ていたのだ。
「だああああああああああッ!」
負けるな!
そんな、心の声が、ルミナリアに届く。
「皆・・・皆・・・世界を変えようと、がんばっている!そんな努力を・・・無駄だからやめろと言うのはともかく・・・けなすことだけは・・・許さない!」
次の瞬間、超魔王の間は、眩い光に包まれた。
そして・・・
ハルカ博士は、その意識ごと全て消え去った。
彼女の全てが、邪悪な物質と化していたのである。