終章 第二話 光と影を抱きしめたまま
「これは・・・」
突入したフローラや、ライテスたちはルミナリアとハルカ博士の凄まじい攻防を見ていた。
ルミナリアは、光流神波動と暗黒神波動を使い分けすらしている。
「こ・・・これは・・・!」
だが、ハルカ博士の方が余裕をなくしているようだった。
「忌まわしい!勝手なことを並べ立てて・・・!」
「それが、すべてじゃない!」
ルミナリアの一閃が、ハルカ博士の左腕を斬り飛ばした。
「く・・・くくく・・・」
突然笑い出す、ハルカ博士。
「ライテス・・・地球では、「超万能細胞」の合成に成功した科学導師は、どうなったのかしら?」
「騒動を嫌い、隠居した。」
「ずいぶん、平和的だこと。」
言うなり、彼女の左腕が生える。
「実験用マウス一号の報告だと、キティルハルムは建国当初よりもずいぶんと発展したそうね。」
「ええ。あなた亡き後、「代役」を務める手はずです。そして、代々研鑽を行ってまいりました。」
ノワール二世は、悠久の図書館を構える。
「そう・・・ならばやむを得ない・・・」
どこに、それだけの力が残っていたのか・・・
ハルカ博士の神波動が、爆発的に高まっていく。
その姿は・・・
「地球のギリシア神話の邪神竜・ラドン・・・に近い・・・!」
十二の首を持つ竜の黒い神波動をまとう、邪神竜である。
ライテスさえも、その巨体に息を呑んだ。
だんッ!
ルミナリアが、床を尾で叩き、足で床を蹴り、翼で宙に舞った。
その神波動は、神が降臨したかのような輝きを放っていた。
どっかのアニメのOP?