第八章 第四話 呪いの終止符
「本当だったのか・・・ライテス卿の論文は・・・」
シャルスが、言った。
「遺伝情報の欠損・・・わたくし達のご先祖様は、二代目レイストの仲介もあってか、「補い合った」といわれているようですね・・・結局、始祖エルフと同じ「人間族」と同じ寿命で落ち着き、なんとかなったようですが。」
「ここまで凄まじいものか・・・核兵器の恐ろしさは・・・ライテス卿によると、地球に伝わる神話には、核によって神々が戦争した話さえあるとされ、その跡すら残っているという・・・」
ミラ、リークが言う。
「さて・・・この「原子」をぶつけ、一つにして凄まじいエネルギーを放出する「核融合」も存在する。まあ・・・どのように、「アルテルンセン」が滅びたか・・・」
ハイペリオンが、語り始めた。
「事の始まりは、ネズミの奴が・・・「実験用マウス一号」のことじゃが・・・この国の皇帝に、完全に「絶望しきった者」が、たった一人でもいれば、国全てを助けてやると宣言したが・・・誰もそんな者はおらんかったのじゃ。気の毒にのう・・・」
「ゲスですわ!」
ミラが、激昂した。
「しかし・・・終わりにしようぞ・・・!」
ハイペリオンの周囲に、五つの光球が現れた。
「こ・・・これは・・・無属性魔法・・・!無明五紡陣!」
「そうじゃ。」
だが、物影から躍り出た九尾の狐が、『それ』を刀で叩き切る。
「邪馬台国東宮ヤマトタケルだ!」
その隙に、シャルスが金色の神狼に、ミラが赤い翼がある鳳凰に、リークが、白い翼の氷竜へと変る。
ここは、彼らの勝利となりそうである・・・