第八章 騎士団長
「よう・・・まさか、お前さんがオレの相手だとはな・・・」
ファルスは、ライザを見た。
「義弟と比べれば、私など見劣りするでしょう。」
「いや・・・そうでもねえぜ。アンタ・・・「レイスト」と名乗っちゃいるが・・・実は「ティアムル」の転生者だろ?」
「そうみたいです。この剣・・・「ティアムルの剣」は呪われた魔剣・・・呪いをねじ伏せ、「力」として思うままに行使できるのは、「ティアムル」の転生者のみ・・・」
ガルスとグラシスが、剣を構える。
「ま・・・奴が生まれた頃は、手のかからない奴だと思ったが・・・」
「まさか、前世の記憶をまるまる持っていたとはね・・・せいぜい学ばせてもらったよ。」
「ははは・・・まるで、オレ様のことをわかっちゃいねえ!オレがただの「大魔王」だと思ってんのか!?」
ファルスは、白衣を脱ぎ捨てた。
そこには、機械の身体があらわになっていた。
「奴なら、こう言うだろうな・・・機械人間と!」
「まさか・・・「人間」の身体を憎み・・・すべてを「機械」にしたのですか!」
「そうよ!ハルカ博士が、自らの「子宮」を「ゴミ」と断じて「超魔王」の材料として「廃物利用」したようになァ!厳密に言うと、「脳」も「魔法力演算機頭脳」よ!「ネズミ」の奴も、自分の「不死の法」を提供してくれたんでな・・・応用としてこんなことができた。」
「あ・・・人造人間・・・地球でも、あと数百年かかるという・・・」
しかし・・・
「自分の「脳」はどうしましたか!」
「あん?原本記憶情報を取った後に、焼いちまったよ。ま、この身体で、「人間」の時にできたことは全部できる。できねえのは、「ナニ」だけだが、それが嫌でこの身体になったんだ。オレ様もミュウを笑えねえってこった。」
「狂ってます!」
「おうよ!」