第三章 第二話 光の大魔王
「天なる雷帝、神々の父よ!その力以て悪を滅せよ!雷帝電撃覇!」
「はっ!」
ライテスが放った雷を、ウォルストは黒いドーム状の結界で防ぐ。
「なるほど。重力防御か。てっきり電磁結界で防ぐかと思ったがな。」
「ゼウスか。『お前の世界』の神の王の一柱か。」
「そういうことだ。」
言うが早いか、ライテスは、印を結ぶ。
「鳳凰浄化炎・爆裂!」
ウォルストを鳳凰の姿をした炎が襲った。
「なっ!?」
かつて、勇者エミアがウォルストを倒した術をアレンジしたものだ。
「こ・・・これって、カ○ザーフェニックス!?」
「ま・・・まあ・・・」
とあるマンガの焼き直しともいう。
「今だ!」
ウォルストがひるんだ隙に、ライテスは魔法力弓を取り出す。
「神魔射弓!」
それは、神魔斬刀の応用技。
魔法力弓から、同様の光を放ち、敵を滅する術である。
「滅べ!悪霊!」
しかし、放ったはずの光は、何者かの手によって止められていた。
「困るんですよ。貴重な戦力の一つをつぶされては。」
そこには、金髪でロングヘアのマントをまとった男がいた。
「私は、超魔王ガルアレート様配下大魔王の一人、『光の大魔王』ファレン・ファルスレートと申します。」