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ハイブリッド・ブレイバーズ  作者: SHIN
第四部 ハイブリッド・ブレイバーズ
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第七章 第十六話 「神」の過ち

「あれは、失敗だったね・・・」

ルカは、頭をかく。

「やっぱり、殺さなくてもいいから、「破戒僧」の一人や二人、「審問官」の前でおしおきでもしたらどうだい。」

「うーん・・・」

しかし、手をはたとたたく。

「それはそうと・・・天空そらの勇者のこと・・・総合導師ライテスに言ってなかったよね?」

「うん。でも、薄々気付いていたみたいだし、フローラたちを「締め上げた」のだってただの「確認」だったようだ。」

「けどいいのかな?」

「なにが?」

惑星ほしの統合王になるって話・・・」

「受けないよ。」

「へっ?」

「彼は、元々無欲だ。地位も名誉もいらない。所詮、神聖騎士パラディンの肩書きと収入があれば、それでいいのさ。研究も、趣味と善意でやっているだけ。」

ルカは、ぽかんとした表情になる。

「八人目の勇者の称号に、ふさわしいくらいだ。」

カイロスは、続ける。

「「連合軍総参謀」だって、他にできるやつがいないからやっているだけ。ま、彼は転生前はそれこそ無欲な「労働者」だったんだ。そんなやつに「出世欲」や「売名欲」を求めるのがおかしい。」

「まさか、その時が来ても、それを予測できるのは・・・」

「奥さんと娘二人だけだよ。」

そもそも・・・と繋ぐ。

「どこの世界もそうさ。そういう奴ほど疎まれる。けどね・・・「ライテス一族」は変えようとしている。だからかもね・・・一度娘を敵に近しい「愛を拒む者」とする危険を冒してまでああいう「教育」をした。」

むむ・・・とルカは唸る。

「「愛の神」である僕には、到底認められないな!」

「君だってわかるだろ?「混沌カオスの悟り」の理論は。狙ったわけではないらしいけど。ま、おかげで、敵と正反対の「救世主」を生み出したわけだ。大体ね・・・「愛」に二面性があるのは当たり前だよ。教育上の「厳しさ」なんかは、そうだね・・・誤解され、「憎悪」となることもある。

いくら、対象の恋愛や結婚を認めるための試練を与えたって、引き離すためだけの茶番と誤解されることもある。子供に説いてみろ。「そんなもの捨ててやる!」になるさ。」

「・・・・・・」

ルカは黙る。

「見ろ。「愛の神(きみ)」にだって答えは出せない。そういうものさ。全てに表と裏がある。認めない奴が「超魔王ガルアレート」と化す。わかっているだろ?「認めない」ことが「酷いこと」だって。たいした奴だあの男(ライテス)は・・・それを娘に叩き込んだとは・・・ルミナリアはその分、誰よりも優しくなる・・・」

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