第七章 第十四話 光の勇者VS光の大魔王
そこにいたのは、フローラだけではない。
槍を手にした白銀騎士と、三人の白銀騎士の少女だ。
フォルフ・サイスト・ティアムル・・・
サイスト一族の末裔で、槍使いである。レイストの槍を所有している。
サニー・ティアムル・・・「太陽のサニー」レイストの斧を所有。
ルナ・ティアムル・・・「月光のルナ」レイストのメイス所有。
メリー・ティアムル・・・「大地のメリー」レイストの弓所有。
「おやおや・・・雁首揃えてどういうことかな?」
ファレンは、首をすくめて見せる。
「僕は、フローラさんに活躍を見ていただきたくてね・・・」
フォルフは、槍をくるりと回す。
金色の耳と髪、尻尾を持った人狼だ。人間族をベースとしたエルフとの混血といったところだろう。
「見事に「レイスト一族」だねぇ・・・」
「光の大魔王だから、光の勇者が倒せないって道理はないわ。」
フローラは、剣を抜く。
「実はね・・・五つの「レイストの武器」は、「神殺し」の武器・・・「神々」だからって、人間から言って絶対に「正義」ではない。だから二代目レイストは、「レイストの武器」をつくった。」
「どういうこと?」
「「神罰」「天罰」「審判」・・・神話を見ると、人間の側が正しい場合もある。」
フローラの口調は、たんたんとしている。
「だから、「レイスト一族」が、その「汚れ役」を引き受けた。ま・・・本当に「汚れて」しまった人もいるけど。」
フローラは、神波動を発現。
黄金竜鳥の姿になる。
「これより、「レイストの武器」の解禁をします。よろしいか?」
四人は、うなづく。