第七章 第九話 猫の司書女王の転生者と呼ばれる者
「ミュウという人も、驚いておられたようですね。キティルハルムの民は、「多芸」であるのが「売り」でしてね・・・まあ私も「王太子殿下の二番目の妹」として鼻が高いですね。」
「!!ちょっと!君・・・「女王陛下の娘」!?」
「他国の人は、割と知っておられますけどね。キティルハルムの姫・王子は第一子が王太子となり、後は重職に就くか、降嫁するんですよ。」
ミスティは、メガネをくいっと上げる。
「「猫」だって、親と同じ飼い主にずっと飼われているわけじゃありません。自分で新しい飼い主を探すか、選んでもらうかします。」
「あら。いいんですよミスティ。たまには昔のように「母上」と呼んでも。」
「「ケジメ」ですから。」
「まったく・・・」
ノワール二世は、悠久の図書館を構える。
「しかし、そっくりだね・・・「初代様」に・・・「研究バカ」なところも、「アニメオタク」なところも・・・」
「よく言われますね。私の二つ名は・・・「ノワール女王の生まれ変わり」・・・そうそう・・・「ノワールオオウナギ」を釣り上げる様も、似ているというのが評判ですか。」
「聞いてないよ!そんなことは!」
キレるカピバラ。
「私は、初代の悲願を遂げねばなりません!それは・・・」
目を細める。猫さながらに・・・
「あなたを倒すことです!」