第七章 第四話 ハイペリオンの光
「大魔王からの通信です。モニターにまわします!」
バスターが、機器を操作する。
「大魔王が一人、ハイペリオンじゃ。」
「お久しぶり。あなたが娘の報告にあった「老師」か。」
「ほほう・・・さすがは「総合導師」・・・ネズミも一目置くわけじゃ。」
ライテスは、ハイペリオンの目を見る。
深い絶望が見える・・・
「では、行くぞ!」
そのとき・・・
「全周囲・神波動結界!」
「!」
ホープメイカーを、バリアが包む。
ズガアアアアアンッ!」
直上から降り注いだ「光」を浴びるが、ホープメイカーは無傷だった。
「やるのお・・・」
ハイペリオンは、感心している。
「そこかッ!神波動閃熱砲目標・・・直上!」
「正気か!?ライテスよ!そこにあるものが、いかに至宝かわかっておるのか!?」
「わかっているさ。」
「どういうこと?」
ルイが、ユイに訪ねる。
「恐らく・・・「太陽光発電衛星」。それが、かつてアルテルンセンを「焼いた」光の正体。」
「いかにもじゃ。これは、人類に富をもたらす「軌道エレベーター計画」の一部。」
言う間にも、エネルギーは溜まっていく。
「だがな・・・「古代人の遺産」に全て依存するつもりはない!」
「や・・・やめろ!」
「「至宝」だと!?ふざけるな!結局「悪魔の兵器」に変えたのは誰だ!」
ライテスは激怒した。
「地球のアニメじゃ見慣れた展開だが、変りモノには、恒星間光通信を応用したモノまである!私は、兵器もいくらか作ったが、断じて「別物」を転用したことはない!それが誇りだ!」
「でも、「兵器」を「別物」にしたことはあるけど。」
ルミナリアの声は、聞かなかったことにする。
「神波動閃熱砲発射!」
砲身から放たれた光が、空気を焼き、成層圏をつき抜け、一点に命中し「何か」を爆発四散させた。
「貴様は、自分が何をしたかわかっておるのか!?」
「私は、この世界の人々に「技術」を与えた。後は皆がやってくれる。」
ライテスは、静かに微笑んでいた。