第二章 第四話 姫、誘拐される
「エリー姫誘拐される!」
その報が流れたのは、ライテスが執務中だった。
「どうしましょう師匠・・・」
弟子であり秘書であるフェアリーの少年ニルスが、おろおろしながら声をかけた。
「まったく・・・このクソ忙しい時に!」
そんなとき、ピーターがドアを開けて入ってきた。
「陛下から、命が下った!至急姫を救出せよと!」
「いくぞ。ニルス。」
「し・・・しかし、この書類の山はどうなさるので?」
「カルアスに任せておく!」
ライテスは、ゴールドミスリルの鎧をまとい、空牙を差す。
「なるほど・・・あそこは、誰も注目せんな・・・」
ライテスは、携帯電話のような機械の画面を見て、そう呟いた。
慌ただしく出ていったライテスたちを尻目に、ピーターは呟いた。
「熱いのかクールなのか、わからん奴だな・・・」
「にー・・・どうしたモンだろ・・・」
ピーターの部下・白銀騎士のグレーの耳を持つ人兎バッグスが、にんじんをかじる。
「あの人なら、なんとかするんじゃない?」
「そうね。」
青銅騎士の青い耳を持つバブスと、赤い耳を持つバスターが言った。
最後に登場する三人は、『あの』アニメのキャラをモデルにしておりますです。