104/157
第五章 第七話 ジャーナリストVS虚無の大魔王
「私とて、ライテス卿に手ほどきを受けています。」
クリスタルは、目を閉じ、かっと見開く。
全身から神波動が、噴出する。
「これなるは、神波動剣。ライテス卿が発明した新兵器。」
独特の構えを取って、エレシアに向き直る。
「行きますよ!」
「・・・・・・」
エレシアは、無言で炎を連発する。
「はっ!」
クリスタルは、剣で打ち払う。
「感情が、感じられない・・・」
ドウッ!
クリスタルは、神波動弾を連発する。
エレシアは、結界を張って防ぐ。
「なぜ、こんなことに・・・」
クリスタルは、昔を思い出していた。
一緒に、観光スポットを取材したこともあった。
「そうか・・・」
何かが、わかった気がする。
しかし、それが何かわからない。
クリスタルの背から、翼が生える・・・
「もしかして・・・ライテス卿の言っていた『神狼』フェンリル?」
クリスタルは、エレシアをどう救えばわかったような気がした。
「安らかに眠ってください・・・」
床を蹴り、翼を広げる。
「神狼牙狼剣!」
その一撃は、エレシアを一刀の元に切り裂いた。