100/157
EX2 軍師の思惑
連合軍で、軍師と認識され始めたライテスは、その灰色の脳細胞をフル活用し、戦略を考えていた。
「まったく、なんで私が連合軍の軍師なのだ・・・!」
ライテスは、頭を抱えた。
「「「勇者の父親」ジョブゲット!勇者の支援をし続け、勝利!」というシナリオで満足だったのに!」
「無欲ですこと。」
「父上・・・お金も名声もたっぷり・・・だからこれ以上何もいらない。」
ユイが、呟く。
「だから、父上アホ親父やってる。」
「人生の勝ち組・余裕の無双って感じなのに。」
「誤解です。・・・ああ・・・前世からコレだ!余裕がないからバカやって誤魔化し続けていたのに、そっちが表だと思われるとは!」
キティ二世の言葉に、げんなりとするライテス。
「余計なことは言わないで下さい。殿下。コレだから「ピンク色の脳細胞」と陰で言われるのです。」
「んだとオラッ!」
そんな外野を無視して、ライテスは戦略を練る。
「・・・と、そうなるか・・・」
「フフフ・・・見ていろ・・・大魔王共・・・逆転して勝ったと思った時が本当の勝負だ!」