宣戦布告!
恋音宅
「恋音様。風音様からお手紙が届いています」
恋音はそれを受け取り開けた。
「またか…ったく。全音に明日0900(マルキューマルマル)にここに集まるように言ってくれ」
「かしこまりました。それといい加減に軍事言葉はやめるべきですよ」
「…癖だからしょうがないだろ」
だから一番不人気なんですよ。もう少し言葉使いと身だしなみさえ気を使えばね…
とメイド長は思った。
恋音は不安になっていることがたくさんあった。
こんな時に未来がいてくれたらな…
「だから!魔法を使わなければあんな悲劇にはならなかった」
「私たちはあの暴走を止めるためにしただけなの!」
「じゃあ。多数の魔法が衝突しあって結局相殺になった。なぜ魔法消去者は用意していなかった」
「誰もあんなひどいなんて思ってなかった。だから用意してなかったの」
ここは恋音宅の会議場。で先ほどから言い争っているのは七音で魔法派の鈴音と同じく七音で科学派の霧音だ。その議題は二年前におこったNCPの暴走事件だ(NCP暴走事件については次話で)。
「あぁ。もうやめよ。二人とも」
「笛音は黙ってろ!」
と止めに入っても二人はやめるそぶりを見せない。
「はいはい。二人ともやめる。このままやってても変わらないよ。それに責任のなすりあいをしても起きたことにかわりはないんだから」
と私が正論を言うと
「うるさい!」
「黙りなさい!研究に関わってないあなたには関係ないけど、私たちには補償などの事後処理の問題があるんだよ」
鈴音と霧音が猛反発してきた。
「じゃあ。国民投票をすればいいんじゃないか?七音会議で決まらないなら」
と私が言うと
「そうだな」
「国民投票にしましょうよ」
数日後、国民投票が行われた。結果は
「キレイに半分にわれました」
私の言葉に
「はい!?」
全員が言葉を揃えた。そのまま数秒が過ぎた時、会議場の窓が一斉に割れた。
「何が起きました?メイド長?」
「恋音さま。二つの派閥が持つ軍隊が衝突しました!このままでは戦争がおこ…」
「僕は魔法派に宣戦布告します!」
「琴音!よく言った」
「なら此方も宣戦布告します!いいですか?」
「ん」
とこうなると予想していたように雪音がのんびりと言った。
「やりたくないけどやるしかないみたいですね」
と嫌々な笛音が渋々同意した。
「はぁ。最も恐れていたことが起こってしまった…」
戦争だけは避けたかった…
「様!…ネ様!恋音さま!」
誰かが私を深い場所から引きだそうとしている…。どうやら長い夢を見ていたようだ。
私がまぶたを開けると焦った顔のメイド長がいた。
「どうした?」
「また攻撃が始まりました」
「もう。いい加減にやめてくれ。これ以上…」
「とにかく地下に行きましょう」
戦争が始まってすでに10ヶ月が経過しているが、膠着状態が続いている。
どうも唯です
今回は未来の情勢です
NCPの事故については次話もしくは設定に投稿します
七音は設定に載せます
後1週間ぐらい待ってください
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