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ライトインフリゲート  作者: 名無しの物書きさん
1章 人類の希望
9/18

8話 ようこそ!名古屋支部へ

「こちら柊、聞こえますか?」

「こちら名古屋支部管制塔、聞こえております、着陸準備は整っておりますので、いつでもどうぞ」

了解ラジャー


柊らは遂に長い戦いを終え、名古屋支部上空まで来ていた。


「よし、じゃあまずは破損の一番大きそうな八重咲からだな、八重咲準備はどうだ?」

「はい!いつでもいけます!」


最初は八重咲から着陸することとなり、そこから青海、マレット、柊、赤城の順で着陸していった。


------------

数分後……名古屋支部格納庫


「ふぅ……」

「おっ!空も来たか!よし、んじゃ支部長室行くか」

「支部長室?あなたが自ら挨拶に出向こうとするなんて珍しいですね」

「違う違う、なんか呼び出されたんだよ、要件は知らないけどまあとりあえず行けばわかるし早く行こうぜ」


格納庫にて赤城と合流した後、5人はそのまま支部長室へと向かっていくのであった。


「そういえば名古屋って滑走路外にあるんですね」

「確か名古屋は唯一日本で地上に滑走路のある支部らしいな、なんでも名古屋空港の跡地をそのまま改装して使ってるんだとか」

「このご時世でも再利用とは……流石「モッタイナイ」の日本ですね」

「おぉ!cool japan!」

「それクールジャパンなのかな……?」


雑談を交えながら廊下を5人が歩いていると……


「柊中尉、お久しぶりです」


っと一人の女性の声が前方から聞こえてきた。

5人がその声の主に視線を向けると髪をハーフアップでまとめた女性とその後ろから黒髪のショートヘア-の少女がの2人がいることが確認できた。


女性は5人と顔が合うとそのまま近づいてゆき、後ろの少女も付いてくるような形で5人の方へと近づいていく。


「あ、カリンじゃないか」


柊が驚きの声をあげると……


「お、お疲れ様です」


っと八重咲は突然現れた第三者に驚いたようで、直ぐに挙手の敬礼をするも……


「なえty……、八重咲少尉、制帽を被ってない時に挙手の敬礼は……」


と青海から注意されてしまった。


「し、失礼致しました」

「そんなに畏まらなくても大丈夫ですよ、あなた方がレーベルに乗っていた訓練生ですね、私はUMA対策チーム所属、弓削花梨(ゆみけづり かりん) と申します」


弓削ゆみけづり 花梨かりん、階級は中尉。

柊と赤城が以前属していた隊のチームメンバーであり、一緒にUMAの対処を行った事もあった。


「久しぶりだな、そう言えば花梨も今は前のチームを離れて自分の小隊で活動してるんだっけ?」

「ええぁ、色々と大変なことも多いですが、頑張ってますよ……そう言えば紹介が遅れましたね、私の後ろの彼女は現小隊の副小隊長を務めてくれている須賀有彩すが ありさ少尉です、ほら有彩ちゃん……」

「弓削中尉からのご紹介のあった通り須賀です、よろしくお願いします」


須賀は深々と頭を下げた。

そんな須賀に対し柊は……


「へえー有彩ちゃんか!結構可愛いじゃん!よろしくね」


っとフレンドリーに絡んでみせた。

だがそんな柊に対し須賀は蛇が獲物を狙うかのように一瞬柊を睨みつけ、そのままスタスタと弓削の後ろへと戻っていった。


(こわっ!あれー絡み方間違えたかー?)


っと柊が脳内反省会を開く中……


「っとまあ自己紹介はこの辺りにして……」


弓削は改まると……


「ところで八重咲少尉……シュミレーションテストの方で東京支部内の歴代最高記録を更新したというお話を伺ったのですが、本当なんですか?」

「えっ?あーっと……一応した……みたいですね……でも私s……」

「やっぱり本当だったんですね!素晴らしい!八重咲少尉これは提案なのですが、もっとご自身の技術を高めてみたいと思いませんか?明日今回のゲートで出現したUMAの討伐に私たちの隊は出向くのですが、是非八重咲少尉……いいえ他の方々も是非参加してみませんか?」


やや突然な花梨の提案だったが、柊は「ああ、やっぱり」と言う表情を浮かべた。


「えっ!えっとー……」


それとは対称的に八重咲が困惑気味な表情を見せていた。

それを見た柊は……


「いや、それは容認できないね、たしかに彼女たちは新人隊員にしては優秀だ、でも今日初めて実機に乗って次はがっつり実戦は違うだろ?」


っと弓削の提案を一蹴した。

花梨は一瞬残念な顔を浮かべたように柊には見えたが、それでも止まることなく更に言葉を続ける。


「とりあえずこの提案は却下だ!」

「そうですか……残念です、では機体の整備状況を確認してきますので私達はこれで……」


っと言い残すと通路の角へと須賀と共に行ってしまった。


「変わってないな、悪い意味でだが……」

「やはり新人殺しの名は伊達じゃありませんでしたね」

「し、新人殺し!?弓削中尉のことですか?」


物騒なワードの登場に八重咲は冷や汗をかきながら、驚きの表情を浮かべた。


「あぁ……あいつの別名は新人殺しの花梨さ、優秀な新人をまだ実践経験が浅いのにも関わらず無理やり自分の小隊に加え戦わせるんだ、もちろん突然そんな場に駆り出されたところで何も出来ずに死ぬのがオチで、そうやって何人ものパイロット達が命を落としていったのさ……」

「そ、そうなんですか?でもどうしてそんなことを……」

「昇進目的ってところでしょうね、聞くところによれば彼女はある情報を集めているのだとか……その情報を効率よく集める為にも、権力が必要で、そのことから彼女は昇進にも意欲的となっており、評価を挙げる為に素質のありそうな若い人材を引き抜き加えることで自身の小隊の戦力の増加を狙っているのですよ」

「まあそれで実際ちゃんと育成してくれるのならこっちも文句はないんだが、実態は新人殺しだからな……まあとりあえずあいつには絶対に関わらないことだ!」


見た目からは想像できない裏のギャップに3人の新人隊員は思わず息を飲んだ。


そんなことを話している内にとうとう彼女らは支部長室の前まで来ていた。


------------

一方その頃弓削は……


「そう言えば弓削中尉、先ほど支部長室ではなんのお話をされていたのですか?私は出ておいた方がいいと言われそのまま外で待機していましたが、やはり少し気になりまして……」


弓削の3歩後ろを歩きながら須賀は質問を投げかけた。


「ん?あぁ中で何してたかって?まあ簡単に言えば仕込みだよ……今使える物全部を使ったね」

「は、はぁ……?」

「ふふっ、まあ有彩ちゃんもいつか分かる時が来るさ」


そう言うと弓削は不気味な笑みを浮かべながら更にスタスタと足を早め歩いていった。

その様子に頭を抱えながらも仕方なく付いていく須賀だった。


本小説は5ちゃんねるの創作文芸板内にあるスレより生まれました。

今現在スレ自体は閑古鳥が鳴いているような状況なので、もし作品が気に入ったり、また自分も創作活動に参加してみたいという方がいましたら、是非一度遊びにきてください。

なおスレ内にはネタバレも多く含みますので、純粋に作品を楽しみたいという方の訪問はオススメ致しません。


(本スレURL)

『安価で作った話をなろうに投稿するスレpart2』

https://itest.5ch.net/mevius/test/read.cgi/bun/1515206608

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