亀の甲羅がある私。
私は、貧しい村に住んでいるカブランという女の子。
歳は、推定14歳ぐらいだと思う。
なぜなら? 私は産まれて直ぐに親に捨てられたから。
私は、お母さんのお腹から出てきた時に背中に亀の甲羅の
ようなものがあったらしい。
貧しい村で生活していた私の両親は?
私を育てていけないと思い、村の山奥に私を捨てたと聞いている。
でも、この村では、普通の事らしいわ。
あまりにも貧しい生活だから、親はこどもを育てていけない。
そんな親達が、こどもを産んでも捨てる悪循環。
母親は、こどもを産んで、またひとり村の山奥にこどもを捨てていく。
そんな事が、この村では当たり前のように起きているわ。
捨てられた、子ども達は?
【捨て子の里】という施設で、みんな一緒に育てられるの。
私も、その一人よ。
・・・だけど?
私は、その中でも特別な場所で育てられているの。
私の背中には、立派な甲羅がついているのよ。
亀のような甲羅。
私の親は? 私を産んですぐ、亀のような子として私を思っていたぐらい。
私は、亀に親近感を感じている。
『ねえねえ、先生? 私の背中にはどうして? 亀の甲羅の
ようなモノがあるの?』
『カブラン! その背中の甲羅は? 【カブランの個性だよ!】
人と違う事を恐れてはいけない!』
『でもね、でもね? みんなが私を見る時の目が怖いの!
まるで、“バケモノ” でも見たような顔で私を見るのよ!』
『カブラン! 君はバケモノなんかじゃないよ! それに
みんなそんな風に思ってはいない! カブランはカブランなんだ!
なんにも心配する必要なんてないんだよ!』
『でもねでもね、先生? 私の背中の甲羅は治る?』
『・・・えぇ、 カブランは、その背中の甲羅を治したいと
思っているのか? それなら、先生が! 病院に連れてて治せる
ようにするけど? どうする?』
『・・・・・・』
私の背中の甲羅を治してほしいと思っているのだけど?
本当に、治してしまっていいのか?
先生は、私の背中の甲羅を! “個性” として見てくれているわ。
【先生】というのは? 私を育ててくれている人。
私は、この人を! 先生と呼んでいるの。
私が唯一! 信頼できる人で、私の大切な人。
大好きな男性なの。
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そんな時に、先生が私を連れて海に連れててくれたわ。
私にとっては? 初めての海。
初めての海に、私は興奮していたの。
それに誰にも見られないところに、先生は私を連れててくれたのよ。
『カブラン! これが海だよ! 初めての海を満喫しよう
好きなだけ、ここなら泳いでいいぞ!』
『・・・泳ぐ?』
『ほら! 先生の泳いでいる姿を真似してみて!』
『うん!』
私は、先生の泳いでいる姿を真似をしてみたわ!
そしたら? バタバタ・バシャバシャと溺れてしまったの。
『大丈夫! 初めは溺れてしまうものだよ!』
『・・・ううん。』
*
初めての海は? 溺れてしまった。
少し怖かったけど? 次第に、私は海に慣れていったの。
『ねえ、先生! 少しだけ、1人で海に潜ってみる!』
『あぁ! あまり遠くに行くなよ!』
『うん!』
1人で潜る海の中は? まるで、音のない世界だった。
海の中は、静かで! いろんな色の魚がいっぱい泳いでいたわ。
『わーあ! なんて、キレイなの、海の中ってステキ!』
・・・そこに、1匹のウミガメが私に近づいてきたわ。
『カーラン! こんな所で何をしているの? 貴女のお母さんが
貴女を心配してずっと探しているわ!』
『・・・えぇ!?』
『さあ! わたしに着いてきて!』
『・・・でも? 先生が、心配するから!』
『じゃあ、その先生にサヨナラを言ってきて! わたしはここで
貴女を待っているから!』
『・・・うん。』
*
私は、海からあがり先生にサヨナラを言いにいったわ。
『ねえ、先生! 先生にサヨナラを言いに来たの』
『・・・えぇ!? どうしたんだい?』
『私のお母さんに会いに行くわ!』
『・・・カブランのお母さんに?』
『うん! じゃあ、もう私行かなくっちゃ!』
『カブラン! 行くな! 戻ってきなさい!』
『今までありがとう、先生! じゃあーサヨナラ!』
『・・・カブラン、』
私はそのまま海の中に、そして私を待っててくれた亀と
一緒に、私のお母さんの所へ。
『きっと喜ぶわよ! まさか!? カーランに会えるなんて!』
『・・・お母さん、』
そして、私は私のお母さんと会うことに。
『・・・カーランなの? カーラン!』
『お母さん!』
私は、私のお母さんと言う人と会うことができたわ。
そして、私はお母さんと一緒に暮らすことしたの。
でも?
まさか!? 私の母親が、“本物の亀” だとは思いもしなかった。
産卵に、海辺に卵を産み付け私は産まれたんだけど、、、?
私だけ、人間のような姿に背中には甲羅がある子に育ってしまった。
・・・だから?
お母さんは、私を捨てるしかなかったらしいの。
【特殊変異】で私はこの世に産まれたのよ。
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