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5.戦い方。

ここまで5章。

次回はようやく、初めての戦闘かな。








 廃墟の外に出ると、凪咲が待っていた。

 俺のことを認めると帰り支度を始め、こう口にする。



「戦うのか?」

「……あぁ」



 短く答えると、彼女はどこか残念そうに息をついた。

 もしかしたら凪咲は、俺がナイトメアという魔物と戦うのは反対だったのかもしれない。カトレアも言っていたが、いつ命を落としてもおかしくない、とのこと。

 それを聞いて多少、肝は冷えたが決意は変わらなかった。


 それでも、この悪友は心配だろう。

 だから最大限の笑顔で言った。



「ありがとな、凪咲」



 感謝の言葉を。

 すると不意を突かれたためか、彼女は急に顔を真っ赤にした。



「な、なななななな!? アタシはお前なんて、心配してにゃい!!」

「それなら、そういうことで良いよ」

「う、うぐぅ……!」



 思わず俺が笑うと、どこか不満げな表情を浮かべる凪咲。

 しかしすぐに、こう言うのだった。



「でも、本当に危険だからな。危ないと思ったら、アタシに任せろ」

「……あぁ、分かった」



 短く答えて、俺は夜空を見上げる。

 あまりの急展開だけど、どこかでこうなると分かっていた気がした。とりあえず今は、前を向こう。そして、必ず――。



「先輩を、助けるんだ」









 その日の夢は、やけに身体に馴染むような感覚があった。



「あらよ、っと!」



 俺は走りながら、銃口を的に目がけて向ける。

 そして狙い過たず撃ち抜いた。一度や二度ではなく、何度となく。

 ここは俺たちのチームが各々の腕を磨くため、設置された訓練場だった。俺は相方の銃を仕舞ってから、一息つく。


 今日はこれで十分だろう。

 そう思い、訓練場の一室から出ようとした。その時だ。



「…………ん、もしかして凪咲か?」

「ひうっ!」



 俺が声をかけると、そこには一人の少女がいた。

 学友であり、最近このチームに加わった立花凪咲だ。彼女はオドオドとしながら、俺の方をちらりと見てくる。

 首を傾げていると彼女は突然に声を張り上げた。



「あの、拓馬くん! アタシに――銃の使い方、教えてくれないかな!!」



 そして、深々と一礼。

 俺は少々呆気にとられたが、すぐに笑った。



「そんな肩肘張るなよ、同級生だろ?」

「で、でも……。ここでは、先輩だし」

「関係ない、っての。ほら、こっちこいよ」

「あ、うん……!」



 凪咲に手招きをして、もう一度訓練場の中に入る。



「よ、よろしくお願いします! ――先輩!」



 練習用の銃を渡す。

 すると少女は嬉しそうに、そう言った。



「よし、それじゃ。まずは――」





 そうして、俺は戦い方のイロハを一から教えていく。

 その日からしばらく、俺と凪咲は師弟関係にあったのだった。









 目を覚まして、内容をノートにメモする。

 ついでといってはなんだが、夢の中の俺が凪咲に教えていた内容を、できるだけ事細かに。そしてすぐに反復練習するように、その場で基礎的な動きを確認した。



「まさか、本当に夢みたいになっていくなんてな」



 その動きをいったん止めて、俺は気恥ずかしくなり頬を掻く。

 しかし、すぐに気持ちを引き締めるのだった。



「でも、これは現実なんだ」――と。




 いいや。いっそのこと、嘘でも本当でもどちらでも良い。

 いまは一つのことを考えるのだ。




「絶対に助けます、朝倉先輩……!」






 朝日を浴びようとカーテンを開けて、目を細める。

 現在の俺にとっての初陣。その日はとてもよく、晴れていた。



 


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