友達を紹介してもらう
「私の友達を紹介するよ。この子はレイ。おとなしくて可愛い子だよ」
レインボーさんは、ずらりと一列に並んだ友達をひとりひとり紹介してくれるようだ。
「よろちくね♪」
幼児言葉がとても似あう、小さな角が生えた白うさぎのレイ。ふわふわもこもこのヌイグルミみたいで可愛い!
「カミナリリスのライ。怒ると雷を落とすよ」
「よろぴく~」
なんか有名な女装家を思い出してしまった。額に稲妻マークが入ってる40㎝くらいの大きな銀色のリスさん。かわいいな。
「なんでもかじるチュ~太郎」
出っ歯の茶色いネズミさん? 長い尻尾がシマシマ模様だ。
「体当たりが得意なカメゴン」
2mくらいある大きな亀さん。この甲羅は金属みたいにすごく頑丈そう。体重もかなり重そうだな。
「ウケを狙っては滑りまくるスベリン」
名前からすでにすべってる!
「下半身がサメの人魚のキラー。人食いサメと人間のハーフだから、付き合うときは命がけで」
どうやって人食いサメと人間の間に子供ができたのか不思議だ。
「恐竜の子孫といわれている、オトナドラゴン」
コモドドラゴンでは?
「他にも大勢いるけど、なんか疲れてきたからまた今度にするよ。はい、解散!」
ドド~~~ッ!!
紹介してくれるのを待っていた数十匹の動物たちが、一斉にコケた!
よし〇と新喜劇を彷彿とさせるなぁ。
「もぉ~、待ってたのに~。今度は紹介してや!」
「ほんまに、思いっきりコケてもうたがな!」
「でんがなまんがな!」
なんで大阪弁やねん!
異世界小説の常識をことごとくぶち破っているなぁ。と思いつつ、それは横に置いといて。←置いとくんかいな!
「まぁ要するに、可愛い動物から、怖いの、変なの、お笑いまでいるってことだよ」
レインボーさんが、ざっくりとまとめる。
「なんかすごく分かりました」
多少、お笑い系が多いような気がしたけど。気のよさそうな動物たちだったな~。