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ずっと、君を愛してる

 15年後。


 森の泉には、たくさんの動物たちが集まり、ワイワイガヤガヤと賑やかです。

 空は雲ひとつない、爽やかな青空。初秋の暖かな陽射しが森をやさしく照らしています。

 小鳥たちの可愛らしいさえずりが響き、色とりどりの美しい花が飾られたたくさんのテーブルにはご馳走や飲み物がずらりと並んでいます。


 泉の前には、リボンや花で可愛らしく飾られた素敵なステージが設置され、ステージまでの15mほどの道にはレッドカーペットが敷かれています。


 泉の森オーケストラが、神聖な美しい旋律を奏で始めました。


 司会のタヌキツネがマイクを握ります。

「新郎新婦の入場です!」


 ふたりを祝福するように、澄み渡った青空に白い鳩たちが羽ばたきました。


「「「カイルく~ん! ルカちゃ~ん! 結婚おめでとう~~~っ!!」」」


 今日はルカとカイルの結婚式です。


 カイルの両親、弟たち、森の仲間たちや花たち、鶏助一家、リトルじいちゃんとハニー夫妻、レインボーさん、ニャロン一家、ダンジョンモンスターたち、妖精たち、妖怪たち、怪魚丸飲み植物さん、ジェリー山の熊さん、鴨親子、白うさぎたち、シャボン玉軍団、風船花たち、七色羽草の鶴さんたち、タヌ郎さん、童話のヒロインたち、などなど。

 森の泉で開かれたガーデンパーティーの場内は、カイルとルカの結婚の祝福ムードで盛り上がっていました。


 白いウェディングドレス姿のルカは、とても清楚で可愛らしく、カイルはぼうっと見惚れています。

 カイルはフロックコートのような花婿姿がとても綺麗で、カイルファンの大勢の女子たちはうっとりと見惚れ、ルカを羨ましく思いつつも祝福しています。


 ステージに向かうレッドカーペットをルカとカイルが腕を組んで歩きだすと、参列者の皆が大きな拍手で迎えました。

「幸せになってね~!」

「おめでと~!」

「お似合いだよ~!」

 ルカとカイルは笑顔で声援に応えながら、ゆっくりと進んでゆきます。


 カイルはルカと魔法学校を卒業した後、父の畑の出荷や新種の作物の開発を手伝いながら、弟子入り志願してくる女子たちに師匠として魔法を教えていましたが、数十人の弟子たちは皆カイルファンで、なんとかカイルを落とそうと日々熾烈な戦いを繰り広げていたようです。しかし、今となっては、カイルロスの気持ちを分かり合える友達になり仲良くしています。


 カイルとルカは人前結婚式のステージに上がると、泉の森の皆に向かいました。

 美しいふたりは、まるで王子様とお姫様のようです。


 カイルは、皆に話し始めました。

「皆さん、今日は僕たちの結婚式に来ていただき、ありがとうございます。

 この森の泉の前で、僕とルカは出会いました。

 僕は5歳のルカに一目惚れして、一緒に暮らすようになってからも、優しく美しい心を持ったルカにどんどん惹かれて、この善き日を迎えることができました。

 ルカをずっと大切に、幸せにします。ルカを愛し続けることを誓います!」

 

 堂々としたカイルの宣言の後、ルカも宣言しました。

「私も、カイルをずっと愛し、大切にします!」


 会場の皆から大きな拍手が贈られ、ルカとカイルはそれに応えるように幸せに満たされた笑顔で手を振りました。

 ルカとカイルが雛壇に着席すると、司会のタヌキツネが乾杯の音頭をとりました。


「それでは、カイルくんとルカちゃんの前途を祝して、かんぱ~~い!!」

「「「「「かんぱ~~~い!!!」」」」」

 泉の森のステージでは、ルカとカイルを祝福する歌や踊りが披露され、美味しい料理に舌鼓を打ち、和やかで幸せな雰囲気の中、笑い声に包まれた素敵な時間が流れてゆきます。


 ルカはこの世界に転移する前の頃を思い出していました。

 

 親も兄弟もいなくて、毎日疲れては倒れる寂しい日々だったなぁ…。

 もう独りじゃないのね。優しいレオンさんとアーシャさんは私の義父母で、カイルの可愛い弟たちは私の義弟なんだわ。寂しかった心が温かくなってくるみたい…。


「ルカ」

 呼ばれて隣を見ると、優しく微笑むカイル。

 

「幸せになろうね」

 カイルの真っ直ぐな眼差しに、心を捕らえられるルカ。


「はい」

 カイルはそっとルカの手を握って、まるで永遠の愛を誓うように、頬を優しいキスで温めたのでした。







end


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「異世界でのんびり暮らしてみることにしました」を読んでくださった全ての方に、感謝いたします。ありがとうございました。

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