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ダンジョン制覇の賞品

「ダンジョン?」

 信じられなくて、何度も紙を見直す私。


「私、ダンジョンなんて要りませんけど…?」

 本気で欲しくなかった。

 ダンジョンの管理をしたいとは思えない。


 そんな私を見て、美女は同情してくれた。

「確かに、ダンジョンをもらっても困るわよねぇ…。そうだわ。ゾンビ軍団がこのダンジョンを欲しがっていたから、ゾンビに買い取ってもらって現金化する?」


 そんな裏技があるんですか?!


「是非!!」

 思いがこもりすぎて漢字になってしまう私。


 意外とお金持ちだったゾンビ軍団のおかげで大金を手にしてしまった!


(賞金の半分は、お世話になってるレオンさん夫妻に渡そう)


 賞金を折半にしても、当分、お小遣いには困らない。

 落とし穴に落ちそうだった私を助けてくれたのも、ダンジョン大会の事を教えてくれたのも、ダンジョンの秘密の階段を見つけてくれたのもカイルだったし、ふたりのお小遣いにしよう。


 ちなみに、他の色の薔薇の中の紙には、〈パンケーキ100年分〉〈ポンポコ村の村長の役職〉〈10mの巨大食虫植物500株〉と書かれていた。


 私とカイルは当たりを引いたようだ。


 パンケーキ100年分は食べきれないし、ポンポコ村の村長は大変かもしれないし、10mの巨大食虫植物500株を育てるのは命懸けかもしれない。虫と間違えられて植物に食べられるかも。


 たくさんある賞金で何を買おうか、わくわくする。

 とりあえず、大好物を食べに行くことにした。


「カイル! 今からポンポコ商店街に食べ歩きに行こう!」

「ルカが、何を食べたいか分かってるよ♪」


 せ~の、で一緒に叫ぶ。

「「ポンポココロッケ!」」


 私たちにはダンジョン制覇のくす玉が割られ、紙吹雪の舞い散る中、MVP勝者専用の豪華な滑り台でダンジョンを華々しく脱出したのだった。

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