08【勝負】
今日も元気に濃すぎる日常を送る小杉くん
そんな小杉くんの愛用する鉛筆は8B
今日も右手には鉛筆の跡が黒く輝いていた
「ふふふっ、とうとうこの日がやってきたな」
「ああっ待ちに待ったぜ!」
AくんとBくんが何やら盛り上がっていた
「ふふふっ俺はこの日の為に密かに買っておいたコイツを今日デビューさせるぜ!」
「な、なに!?そ、それは先週新発売した神足markーXじゃないか!!」
「そう過去の神足シリーズを全て置き去りにすると言われている神足シリーズ最高峰のmarkーXだ!!どうだこれで今回の勝負は俺の圧勝だなAくん!」
「・・・クククッ馬鹿目、慣らしもしていない新品の靴をぶっつけ本番に使うとは片腹痛いわ!!それにこの僕が何の対策も取らずにいたと思うか!」
そう言うとAくんは鞄からとある物を取り出した
「な、なにーー!それは悪足シリーズの最高峰の悪足typeR改じゃないか!!」
悪足シリーズ、神足シリーズのヒットに目を付けたライバル会社が作り出したシューズであり今や人気を二分する程の勢力図にまで成長した
「そうそれにBくん君とは違って僕はこの一週間悪足を履き慣らしている」
「!?そんな昨日遊んでいる時には悪足を履いていなかったじゃないか!」
「クククッ脳ある鷹は何とやらってね、ライバルを前にそう易々と情報を晒すと思うかね?さぁー尋常に勝負だ!」
「くそーっ!やってやらぁー!!」
ピッ!ピピッ!
Aくん9秒24、Bくん9秒41
50m走は悪足を履くAくんの勝利で幕を閉じた
「ハァーハァーハァーなかなかやるなBくん」
「ハァーハァーハァーAくんこそ」
「「それでこそ俺の僕のライバルだ!」」
ピッ!小杉くん7秒14
今日も今日とて平常運転の小杉くんであった
なお小杉くんの裸足で走るその姿を目撃した者は後にこう言った、まるで原始人が獲物を追いかけているような姿であったと
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