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日、々
Ⅱ
「アハハっ!」
「おい、」
「ねぇ、ねぇ!楽しいね!すっごく楽しいね!」
「もうやめろって、」
「アハハハハっ!」
「おい!」
僕は彼女の腕を強く掴んだ。
彼女の腕はあまりにも細くて、僕はぎょっとした。
これ以上強く握ってしまったら、きっと爪が食い込み肉を引き裂きながら折れてしまうだろう。
そう錯覚させられるほどに彼女は痩せこけていたのだ。服の上からではわからない。今まで気づかなかったのが不思議なくらいだ。
彼女の青白く、小枝のような腕に一つ、また一つと紅い花が咲く。
それはだんだんと乾いていき、枯れたバラを連想させる。
彼女は恍惚とした表情のまま、その場に崩れ落ちた。
まるで牡丹の花が真っ逆さまに落ちたように、恐ろしくも美しいと思ってしまった。