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天才少年は檻の中  作者: ゆきや
檻の中
1/12

初投稿です。よろしくお願いします。

挿し絵を追加しました。

それは何かを閉じ込めるためのもの。

俺の心は檻の中にあるのだろう。

そうでなければ、ただの化け物だ。

世間では天才だともてはやされているが、俺にとっては当たり前のもの。

両親は俺に見向きもしなかった。

どんなに凄い点を取っても、全国模試で1位になっても…

両親たちが見ていたのはほかの兄弟。

俺より年上の兄たちや、俺より年下の弟たち。

10人兄弟なのに、俺が一番すごいのに、両親は俺がどんなに頑張っても見てはくれなかった。

俺の兄4人は協力して大手企業を立ち上げた。

弟たちはまだ小学生。

俺には必要最低限のことしかやってくれないのに、弟たちはたくさんの習い事をしている。

中には将来有望なスポーツ選手もいる。

兄たちだって、たくさんの塾や予備校に通っていたから大手企業を立ち上げられるほどになったのだろう。

俺だったら1人でできることだ。

4人で協力したって意味がない。

お金が減るだけだ。

俺の何がいけなかったのだろう。

弟たちとは何も変わらない。

兄たちともだ。

俺は習い事も塾も何一つさせてもらっていない。

勉強は兄たちの教材をもらったり、自分で買ったりした。

小学生まではお小遣いをもらっていたけど、中学になってからは1円たりとももらっていない。

すべて貯金していたお金だ。


俺は、俺だけは生まれた時から才能があったのに、それなのに相手にされなかった。

父親の愛人の子とか、そういうわけではない。

養子でもない。

正真正銘両親の子供なのに、愛されていない。

兄も弟も俺を嘲笑っている。

1人だけ愛されていない、ただそれだけのことで。

俺の冷めた感情では、友達なんかできなかった。

必要最低限のことしか話さないし、まさに空気のような存在だろう。

毎回テストでは100点を取るが、学年順位は1位だが、それでもだ。


何度死のうと思ったことか。

それでも必死に生きてきた。

でも、もうだめだ。

俺は今、屋上にいる。

学校の、だ。

飛べば十分死ねる高さだろう。

俺に幼馴染のような存在がいれば、少しは変わっていただろうか。

今は授業中。

初めて授業をサボった。

俺が死んでも、困る人は1人もいないだろう。

そう、1人も…












挿絵(By みてみん)

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