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本格運用

ばたばたと駆けこんでくるみなさん。あー、肩で息してる人ばっかりだ。支部長室の掃除でよかった。


全員がそろったところで走ってきた中で唯一息を切らせてない大山さんが口を開く。


「第13番部隊、全5名揃いました。」


部隊、というにはやっぱりすくない人数にすこし哀しくなる。


「ありがとう。えー、今回の話というのは完結に言うと、結成当初から長らく活動のなかった君たちを本格運用することになった、ということだ。」


その言葉を聞いて大山さんから疑問の声があがる。


「本格運用、ですか。できるんですか?私達、ここに入ってから、まともに訓練させてもらえてないんですよ?」


その通りだ。二人が言うように、私たちは任務はもちろん、訓練施設さえまともに貸してもらっていないのだ。


「その件も含めての本格運用だよ。一応、君たちは部門が違えど、エリートを集めてある。」


エリート、ねぇ?私はなんのエリートか知らないから楽しみだ。


「川瀬にはきみたちにも内緒でいろんなものの開発を担当してもらっていたのだよ。」


「はぁ、いろんなものですか。」


「まぁ、見てもらったほうがは早いだろう。川瀬、どこへいけばいい?」


「わかりました。みなさん、射撃場へむかっていてください。あー、松井さん?ぼくだけじゃ持ちきれないので来てください」


「おう、わかった。」


川瀬さんと松井さんが少し急ぎ足で出て行ったあと、


「さあ、私たちも行こうか。」


射撃場につくと、二人が先に待っていた。あれ?早くないですか?


「ああ、この近くに置いていたから早かっただけですよ」


そんなことよりも4つあるアタッシュケースが気になる。一つはロッカーみたいなアタッシュケースだけど。触れないでおこう。


「それでは、皆さんにこの度開発した主戦力となる武器を渡します。一人ひとり説明しますね。まずは大山さん。大山さんはまあ、想像通りですよ。」


武器か、初めて持つんだよね。この第13部隊はいろんなところから人を集めている。


私は当時、高校でとびぬけて運動神経がよかったので、この部隊から指名求人があり、なんだかおもしろそうだと思って参加した。


大山さんは傭兵軍団から銃の腕が高く、引き抜かれてここに来た。


大山さんは、どんな時もスーツで無表情な男の人。髪型は黒のアシメで、スーツぐらい毎日ぴっちり決まっている。でも、いつもタバコを吸っているのと私の背がちっちゃいことをバカにしてくる。


結構大きいアタッシュケースが開く。そこにはなんとも言い難い銃が入っていた。なんだこれ?


「これは......大筒か。川瀬、こんなのつかえるのか?」


皆が目を点にさせている中、大山さんが呆れたように言う。


「この大筒、ただの大筒と思っちゃいけませんよ!」


川瀬さんが少し食い気味に言う。


川瀬さんは、天パなのに金髪に染めていることと、スクエアの眼鏡が特徴的な研究員。もともとここの人で、あんまり知らない。大山さん曰く、変態でオタクな人らしい。

でもエンジニアとしてはすごい人らしく、前までは開発部の責任者だったらしい。


「実はこの大筒、どんな弾でも撃てるんですよ。それにロケット弾や僕の開発した誘導小型ミサイルまで飛ばせるんです!そして、ここのダイヤルを銃弾の口径にあわせて、例えばこのドラムマガジンをつけて機関銃にすることもできますね。」


これで敵から鹵獲した銃弾も使い放題です!と最後に鼻をならして大山さんに渡す。


「何か質問はありますか。」


「い、いきなり素に戻るな!ここのアタッチメントはすべて使えるのか?」


「はい、ショットシェル用、遠距離射撃用などのチェンジのバレル、レーザーサイト、スコープにはサーモグラフィーとかいろんな機能をつけていたり。いろいろ便利ですよ。」


ここまでいろんな追加パーツのつく銃はないんだろうな。とかなんとかあんまり気にしないで聞いていた。簡単な使用方法の説明を終えると川瀬さんはアタッシュケースごと大山さんに渡しながら、次の人を呼んだ。

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