2-3 「人」の願い。
今日は村に雨が降る。
二十四節季の一つ。穀雨。
その雨は恵みの雨であり、田畑を枯らす雨でもある。
許容を超えなければ恵み。超えれば恐怖となる。
鳥の夢で出てたように、川や田畑に対策がしてあるわけではない。
川があるがまま、出来たままになっているだけだ。
その川から、村の皆で川を引き、農業用水にしているだけに過ぎないため…
いつ氾濫してもおかしくは無い。というより、氾濫しない方がおかしい。
雨がほどほどに降ってくれればいいのだが。
そう願わずにはいられない。
川もそうだが、田畑も問題がある。
田は水はけが良いところが望まれる。
が、田もうまく作らねば、水が土に抜けていく。水が必要な稲も、麦も水が無ければ枯れてしまうだけだ。
そのために、代掻きということをする。代掻きをしなかった田はひび割れ、水を溜める事ができない。
田1枚が使えなくなる。
その1手間を惜しむ事が死活問題と生り得るのである。
腰も痛くなるが、仕方あるまい。
夢の畑で見た鉄の牛のようなものさえあれば簡単そうなのだが。
仕組みが全然わからない。似たような物を見たことすらない。想像も出来ない。
でも、解った事もある。
夢で見た田畑は、私達が作るようなその時々に合った形ではなく…
どれも四角い。田畑1枚1枚が四角い事に、実りを多くする秘訣の一端があるのだろう。
四角くする以外にも、いろいろと方法がありそうではあるが、数多く夢を見て…
書き残す事で多くしていくしかないのか。
鳥に指示できるといいのだが。それも厳しいのであろうか。
そもそも、鳥と言葉は通じるのであろうか。言葉が通じなければ、身体で語り合う(※殴り合いではありません。)しかあるまい。
考えるべきことは尽きないな…
ともかく、田畑に関してはまだまだ余地があるということだ。
だが、私1人が多くを実らせても、村の実りが多くなければ恨まれるだけだ。
妬まれ、恨まれ、何かを起きてしまえば取り返しが付かなくなる。
上手くいけば…
この村は、飢える事が無くなる。そんな村になるかもしれない。
私も、兄も、義姉も、姪も、友も全て…
とりあえず、餓える事の無い様にしていかなくてはいけない。
ふふ… 少し前まで、籾と銭の事だけしか考えてなかったのに、欲深くなったものだ。
最近、笑った事など無かったのに…
良い未来しか想像できない状況に、自然と笑みがこぼれる。
そのためにも、何が必要かを書いておかねば。
今日も人は夢を見る。
幸せを得るために。
家の前には田んぼがあります。
種が苗になる時期、げーこ、げーこ鳴いてました。超煩いです(´xωx`)
その田んぼの中に、1枚だけ、草だらけな田んぼがありました。
水が抜けたのなら、畑にでもして、何か作らないのかなーって思ったんですが(´-ω-`)
聞いてみたら、一度畑にすると、田に戻すのは大変なんだそうで(; ・`д・´)
大変。って言うだけで、出来なくはなさそうなのですが。
休耕田って意味も兼ねてるんですかね?(。╹ω╹。)
農業って、難しいですねー(他人事