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Free・Build・Online  作者: アースウェル
「やはりゲームとは上手くできている」
9/19

第8話

え、日間1位?何がどうしてこうなった・・・?


ともかくPv3万突破しました。ブックマークもポイント評価も沢山ありがとうございます!

 どうにか棒の目処は立ったな。今からどんなのがもらえるか楽しみだ。

 だからといって、未だ丸腰のままという事実は変わらないけど。


 どうしよう。戦うなら棒がいる。しかし新たに明日手に入る棒に先払いしているため、勿体無い感じがどうにも拭えない。

 ひのきの棒とてただではないのだ。RPG見たいにモンスター倒せば金が手にはいるわけじゃないんだから、初期装備ぐらい耐久無限にしてもいいだろうに。呪うぞ、運営。


 悶々と考えながら歩いていると、☆イ◼ラの村のような場所に出た。

 見たところプレイヤーはいないようで、村人たちが麦を刈ったりして暮らしている。


「はー、こんなところまで再現しているのか」


 同時に、なぜ細かいところまで作り込んでいるくせに、ニュービーに対する配慮がないのだ運営よ。とも思う。


 まあ、やること・・・というよりは出来ることもないし、プレイ2日目だがのんびりするのもいいかもしれない。

 俺は積んである干し草の山に体を横たえ、のんびり村を眺め続けた。


/////////

 どこからか聞こえた怒声で目が覚めた。目を開くと日はもう高く上がっていた。どうやらいつのまにか眠っていたらしい。

 初穂の昼御飯を用意するのを忘れていたが、一応彼女も作れないわけじゃないので心配はないだろう。メールも来てないし。

 体を起こすと子供たちが数人、俺を囲うように眠っていた。大方俺の真似をしてるうちに疲れて眠ったのだろう。

 俺は子供たちを起こさないように、そっと立ち上がって怒声の主のいる方へ向かった。


 目的の場所に着くと、未完成な家の骨組みらしい物の側で、いかにもザ・親方!って感じの人が困った顔して、弟子みたいな人たちに説教していた。


 俺はその周りにいた人たちに話を聞いた。


「なあ、何があったんだ?」


「ん?君は旅人かい?旅人は皆、町の方に行っていると思ってたんだが」


「あながち間違いじゃない。俺も散歩していて、たまたまこの場所に来たんだ。良いところだな。ここ」


 NPCからみたプレイヤーの認識は、どこからかやって来た旅人ということらしい。そこまでサイカは教えてくれなかったなとぼんやり思う。

 このゲームのNPCは高度なAIを積んでおり、自分達の村を褒められて、嬉しいのか恥ずかしいのかはにかんでいる。


「そうかい?そりゃよかった。それで、何があったかだったね?」


「ああ」


「実は彼らは大工なんだが、骨組みを固定する木の杭と、その材料を切らしたようでね。それで親方が怒ってるんだよ。何処かに『木の杭』かその材料になる『上質な木材』があればいいんだけど」


 その台詞を聞き終わると、目の前にウィンドウが現れた。


「これが『クエスト』か」


 このゲームの『クエスト』は依頼というより、お願いに近い。ひとつのクエストにも決まった答えはなく。様々なルートでの答えが用意されており、なんというか非常に緩いのだ。


 俺は話の流れから、何をすればいいのかすぐ分かったので、成功報酬など細かいところまで見ずに、クエストを受注した。


 すると親方の頭の上に『?』が浮かび上がる。


 何となく察して、親方に近付いて話しかける。


「親方さん」


「なんだてめぇは?」


 不機嫌そうに睨む親方。うん。怖い。

 それでもクエストなので話を続ける。


「俺はライト。旅人だ」


「そんな成りでか?」


 うるさい。貧相な装備は十分理解しとるわ。


「聞いたところによると、木材がなくて困ってるらしいな」


上質な(・・・)木材がな。そこらの木を削ったって上手くいかねえんだよ」


 怒りがぶり返したように親方は弟子たちを睨む。縮み上がる弟子。すまぬ、もうちょっと耐えろ。


「それなんだが、俺に心当たりがある」


「ほんとか!?」


 急にこっちに振り替える親方。だから怖いって。

 俺は引きながら『ゴブリンのこん棒』を差し出す。上質って姐さんもいってたし。杭にするには十分だろ。


「これならどうだ?」


「おまえ、これって『ゴブリンのこん棒』じゃねぇか!いいのかくれてやって!?」


「使わんからいらん」


 親方はじろりと俺を見ると、一転して顔を綻ばせて俺の背中を叩いてくる。


「そうかそうか!太っ腹だな坊主!だがまあこっちもただで貰うわけにはいかねぇ。何か欲しい物はあるか?つっても大したものはないけどな!」


 親方は豪快に笑う。それよりめっちゃ背中痛い。

 俺は親方の攻撃(スキンシップ)をひたすら耐え、報酬について考える。べつに金は要らないし。角材もらったからって使えるわけじゃなし。

 俺はそこらを眺めてあるものに目をつけた。


「なあ親方」


「なんだ?欲しい物は決まったか?」


 親方は俺に尋ねてくる。俺はそれに堂々と答えた。


「あの『ひのきの棒』をくれ」


作者は大工とかじゃないので、色々な正式名称とか知識とか違ってたりしても文句は言わないで下さいね?

ポイント評価にブクマに感想もくれたら嬉しいです。・・・欲張りすぎだろうか?

9/17誤字修正

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