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暇だったので魔王になりました  作者: ニートぬいぐるみ
勇者を虐める日々
6/7

誤解

「入ってこないで。どうせまた、出てこいって説教するだけでしょ?」

「いや、今回はルイティールにお客だ」

「客……?なら、入っていいわ」

少し鬱陶しそうな声で、ルイティールは王と俺を入る事を許してくれた。

「入るぞ」

王は部屋の扉を開けた。

そこにいたルイティールに俺は驚きを隠せなかった。

髪の艶は失われ、全く整えられていない。

服も着こなしているわけでもなく、ただ自身の肌を隠すための物になっている。

そしてこちらに向けられた瞳は、光が宿っていなかった。

「ルイティールよ。流石にその姿はダメだ。着替えてきなさい」

「………分かったわ」

ルイティールは抑揚の無い声で王の言葉に答え、寝室へと向かった。

「ティー………俺の所為であんなになって……」

「君が悪い訳じゃないんだよ。結果から言うと殆ど、第一王女、アイメルの所為だ」

「は?」

俺は王のその言葉に驚く事しかできなかった。

俺の所為ではなく、あのビッチ王女の所為だと?

「アイメルは君が魔王になった事を話してしまったんだ。まぁ、それぐらいならルイティールは沈まんのだが、アイメルは余計な事を吹き込んだんだ」

「余計な事……とは?」

怒りで声が震えた。

「君が魔王になったのはルイティールの所為だ。ルイティールが君を魔王にし、王国から追放させたんだと、永遠に言い続けていたらしく、気づいた時にはもうこのような状態だったんだ」

「……あいつ………なんて事しやがったんだっ!!」

俺からは大量の魔力が漏れ出した。

「落ち着くんだっ!今怒ったら関係のない人まで巻き込まれてしまうっ!」

「っ………!…すまない……取り乱してしまった」

俺はなんとか魔力を押さえ込み、王の方をみた。

「君がルイティールを大切に思っているのは、王宮中の人全員が知っている。だけど、今は取り乱さないでくれ」

「……分かっている。分かってはいるが………ティーは…「着替えたわ」………ティー……」

ルイティールはドレス正装姿で、寝室から出てきた。

王家特有の淡い水色の髪に合うように、色を合わせたドレス。腹部はコルセットで締めているが、本人の細いウエストが一段と細く見える。

「ルイティールよ、少し外でパーティーがある。今日は息抜きとして、出てきてくれんか?」

「嫌よ。もう、私は外と関わりを持ちたくない」

「例え相手が魔王であってもか?」

「えっ……?」

ルイティールはぱっと手を口に当てた。

理由は単純。

嗚咽を堪えるためだ。

「ルイティールよ。何も彼が魔王になったのはお前の所為ではないんだよ」

「っ………うっ……それは………ひっく……どういう…事……ですか?」

「それは本人に聞けばいいだろ」

王はルイティールの背中をトン、とおした。

ルイティールは俺の前まで危うげに止まった。

「………………」

「クロトなの?」

「……っ…あ、あぁ……」

「どうして出て行ってしまったの?」

「お前の姉に耐えれ無かったのと、後は………なんか、暇……だったから……つい」

「え……?」

ルイティールはポカンと俺を見た。

ちょっ………その顔新鮮と思っていた事は、顔に出さず、なんとか堪えた。

「では、私の所為ではないの?」

「当たり前だ。悪いのはあのバカだけだ。お前が苦しむ事はないんだ」

「そう………なら、一言ぐらい私に言えばよかったのにっ!」

ルイティールは大きく手を振り上げた。

「えっ……⁉︎ちょっ……まっ……!」

「問答無用っ!降り注げ嵐の矢!【ストームアロー】っ!」

「うぇぇぇえぇぇぇっ!!!!」

俺はそれを受けたと共に、一気に視界が暗転した。



───────────────────

更新遅れて申し訳ありませんでした。

m(__)m

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