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夏生詩集2

自転車の練習

作者: 夏生

転んでケガするくらい

なんだ!

泣くな、泣くな!

泣いてどうにかなるわけじゃない!


倅は恐る恐るペダルを

漕いだ

俺がおさまえながら

倅は俺に頼りながら

泣きながら


俺なんか超えてしまえ

どんどん前へ前へ行くんだ!


倅が転びそうになっても

転んでも俺は手を貸さない

手を貸してしまいそうな

瞬間、俺は俺の手をはらう


痛みも怖さも倅のもの

いずれ訪れる、人生初の

達成感と爽快感も倅のもの


俺はその瞬間まで鬼の役

倅は泣きながら俺を睨んだ

なんだ、泣き虫!

とっとと漕げ!


終わったら


お前の大好きなチャーハン作ってやっから

ソフトクリームも買ってやる

あっ、一緒に風呂入ろうな

一緒に寝てやるよ

えっ?

母さんと一緒に寝るからいいって?

マザコンめ!




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