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君色スカイ  作者: 悠太
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片思いの始まり(融サイド5話)

自己紹介が終わりまずは自由におしゃべりということになった。

これはこの後クラス委員長や委員会を決めるらしいのだが

自己紹介だけではその人の性格もわからないから、誰が委員長に向いているかわからないだろうから

という担任考えだ。

でも自由におしゃべりといわれても。

初対面の人といきなり自由に話せといわれても困る。

他の人はどうか知らないが、とりあえず僕は困る。


「バスケ部なの?」

誰かに話しかけられた。

「バスケ部だけど。」

話しかけてきたのは、気になる彼女。渡邊さん。

「そ、そうなんだ」

なんだか緊張してるみたいだ。話しかけてくれてラッキー。

「てか、さっき自己紹介で言ったじゃん(笑)」

「あ、ごめんなさい」

顔が真っ赤だ。近くで見ると思ってたより渡邊さんは背が低かった。

「別に謝らなくてもいいんだけどさ(笑)」

まだ少ししか話してないけど、思ってたより普通の女の子だ。

もっと冷たい、プライドが高い女の子なんかと思ってた。

「初めて会ったの昨日なんだよ」

いきなりそんなこと言われて。僕は何のことかよくわからなかった。

「どういうこと?」

「昨日の朝学校の前の坂ですれ違ったんだよ」

昨日の朝といえば、

夜遅くまでウイニングイレブンをしていて

寝坊して

部活に遅刻しそうでダッシュであの坂上った

そういえば、その坂の途中で犬の散歩をしてる女の子とすれ違った

「もしかして、犬の散歩してた?」

「うん」

僕が覚えていたことを知ると渡邊さんは今日の朝坂の上で見せたあの笑顔で僕を見た。

彼女の笑顔は人とは違う。

人を幸せにする力がある。

でも、彼女の心にはきっと何か傷がある。

それは彼女が笑顔の後に見せる、凄くさびしそうな顔を見て思ったことだ。

それがきっと彼女から僕が感じた不思議な雰囲気の原因だ。

それにしても昨日のことを覚えていてよかった。

僕は彼女の笑顔が好きだ。

彼女の笑顔をずっと見ていたい。

ただその後のさびしそうな顔は嫌いだ。

彼女がそんな顔をしないように僕は彼女のそばにいたい。

僕はこのときから、彼女を守りたいと思った。

正確にはあったときからだ。





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