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君色スカイ  作者: 悠太
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春休み(香苗サイド1話)

一階のリビングから「香苗起きなさい」とお母さんの声がする。

今日は春休み最後の日。

中学を卒業して、高校入学までのこの休みは春休みというのだろうか。

最後の休みぐらい寝かせてほしい。と思いながらもリビングに行くと

「明日から高校生になるんだから、いつまでもダラダラしてないの」

とお母さんに言われた。

私は明日から高校生になる。

私が入学する高校は、家から近くて程よい学力の普通の高校。

この高校を選んだ理由は、ずばり近いから。ただそれだけ。

中学のときは、特に部活もしていなかった。

今思うと相当つまらない日常だ。

つまらないとはいっても、友達もいた、彼氏ができたことは無いけど。

作ろうと思えば作れた。

ああ、これは本当の話。負け惜しみじゃない。

告白されたことは何度もある。

でもその男の子達に魅力を感じなかった。

私は、好きでもない人と付き合おうとは思わないし、

付き合っている内に好きになることは無いと思っている。

私は直感で惹かれるタイプらしい。

まあ、中学生の平均的な生活はしていたと思う。

高校でも部活をやる気は無い。

部活の強制っていうか、なんだか顧問や先輩に支配されるのがいやだ。




「いってきます」

私は毎朝犬の散歩をする、ことが日課だ。

日課というよりは義務?

毎日適当なコースを30分はど散歩する。

なんとなく今日は明日から通う高校まで行くことにした。

高校は家から歩いて10分ほどのところだ。

10分といっても行きはずっと上り坂。

この坂は100年桜坂といって、両脇に樹齢100年の桜が植えられている。

この坂は、春は桜のトンネルが出来て凄くきれいで、私のお気に入りの散歩コースだ。


坂を半分ほど上り終え。

坂の上に高校のグラウンドの緑の防球フェンスが見えてきた。

そのとき後ろから、誰かが走ってくる音がした。

男の子だった。

その男の子は、ジャージ姿。バスケットボールの形のお守りのついたエナメルバック。

身長は180cm以上あるだろう。顔は普通。

この坂を上っていくということはきっとN高生だろう。

それにバスケットボールのお守りから考えてバスケ部だろう。

そして今部活に遅刻しそうで走っているのだろう。

部活なんてよくやるなと私は感心と呆れが半分ずつの目で走り去っていく男の子をみた。





このときだ。

初めて彼とであったのは。

このときは気づかなかったけれど

このときからきっと私は私流直感力で彼に惹かれていたんだとおもう。



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