レッツ!!ピクニック!!(香苗サイド10話)
目的地に着くとクラスごとに整列し、いろいろと説明があった。
このピクニックには山岳ガイドがついているらしい。
なんと危なそうなピクニックだろうか。
山岳ガイド付きピクニック。
説明が終わるとピクニックが始まった。
山頂までは2時間程度らしい。
運動部に加入してるには楽かもしれないが、運動嫌いな私には地獄の2時間だろう。
歩き始めてすぐのころは道幅も狭く、先生方の監視も厳しかったのできちんと列になっていた。
10分ほどすると道幅も広がった。
こうなれば列はばらばらになる。
いろんなところで仲良しグループが出来ていく。
私も奈緒や他4人とグループを作って歩いていた。
「ねえ、このクラスならだれがタイプ?」
突然こんなことを言い始めたのは、歩ちゃん。
歩ちゃんはバレー部に所属している。
運動神経がいい。勉強は苦手みたいだけど。
ショートカットがよく似会うスポーツ少女だ。
「私は高橋君がいいな」
これは未来ちゃん。未来と書いてミクと読む。
ミクは勉強もスポーツもできる優等生。
部活はバスケ部。
なんでもはっきりいう凄く意思の強い子。
私はミクにあこがれる。
私は言いたいこといえないタイプだから。
「高橋君か。確かにかっこいいよね」
「香苗は?」
え?私?
「香苗はもちろん西脇くんやろ?」
え?
「ちょっと。奈緒何言い出すのよ」
「だってそうでしょ?」
え?私、奈緒に西脇君のこと話たこと無いのに
「見てれば分かるよ」
嘘、ミクまで。
「香苗顔にかいてあるもんな」
歩ちゃんまで。
「私、別にそんなんじゃ」
「隠さんでもいいじゃん」
「いやだからホントに」
すると突然うしろから声をかけられた。
「ねえ。香苗ちゃん大ニュース」
なんのことだろうか?