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君色スカイ  作者: 悠太
20/29

ピンクの似合わない女の子(香苗サイド9話)

バスが休憩所に着くと私はまず、人の少ないところへ行った。

もちろん理由は制汗スプレーを体中に吹きかけるため。

彼に汗臭いなんて思われたくない。

もうおそいかもしれないけれど。

私はこれでもかというぐらいにスプレーを体中にかけた後、トイレに向かった。

こういう公共の女子トイレは大変だ。

何が大変って、その混みようだ。

今日は平日ですいている方なのに並んでいる。

まあその原因は私たちの高校なんだけれど。

いろいろと男子の方が女子よりいい。

トイレだって並ばない。

それに痛いことは大概女の子の方が多い。

生理痛の痛さといったらもう。

なんかのテレビ番組で言っていたのは子供を生むときの痛みは男性には絶対に耐えられないとのことだ。

女の子は大変だ。

私も男に生まれたかった。

できれば運動のできる男の子がいいな。


私はそんなたわいもないことを考えながら並んで待っていた。

その後バスに私が戻ると、彼はもう戻ってきていた。

そして私が席。つまり彼の隣に行こうとすると。

彼はまた私を見て笑い始めた。

「また笑ってるww何がおかしいの」

私の顔になんかついてる?

「いや、別に」

「別になにもなくて笑わないでしょ」

「いや。そのジャージがさ」

ジャージ?私のジャージ汚れてる?穴でも開いてる?

私はなぜジャージで笑われているのか必死で考えた。

そして思い出した。

私は昔から赤系統の色が似合わない。

昔奈緒に私がピンクの服を着ていてあまりの似合わなさに爆笑されたことがある。

あのときの奈緒はひどかった。

「女の子ならだれでもピンク似会うと思ってた。それは間違いだね」

だそうだ。

私だった女の子だ。ピンクは好きだし、そういうかわいい服だって着たい。

でも私が赤系統が似合わないことは確かだ。それも笑えるぐらい。

「ええ。どうせ私は赤系統が似合いませんよ」

私はちょっとむくれてみた。

彼をちょっとだけ困らせたかった。

小学生くらいの子がよくやる奴だ。

好きな子に相手にして欲しくてちょっかいを出す。

私はほんとうに子供だ。

「だれも赤系統なんていってないだろ。小豆色が似合わないって」

小豆色も赤でしょ。

全然フォローになってないよ。

「はいはい。」

私はもうちょっと彼を困らせてやりたかった。


そのとき後ろから急に顔が出てきた。

彼は河野貴樹。

サッカー部で天然キャラ。

いつもはふざけているけど、やるときはやるタイプだと自分で言っていた。

気になる彼と貴樹君は仲がいい。

そして私と貴樹君も仲がいい。

彼の方から話しかけてくれる。

女子の中では人気がある彼。

理由は運動が出来て、誰にでも明るく接することができるからだろう。

「ちょっと君らやっと素直になったの?」

「なに言ってんのよ!!」

彼とハモっちゃた。

「ほら、やっぱり君ら・・」

すると彼がすかさず。

「うるせえよ。貴樹。」

「おお。怖w」

すると彼は後ろの席、貴樹君の隣に行ってしまった。


それにしても、「君ら」とはどういうことだろうか?











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