表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
君色スカイ  作者: 悠太
14/29

小豆色の彼女(融サイド8話)

とうとうこの日が来た。

天気は晴れ。最高気温21度。4月にしてはかなり暑くなりそうだ。

今日はピクニック当日だ。

ピクニックにはしゃいでいる自分がなんだか幼くて、恥ずかしかった。

でもそれもしょうがない。

だって彼女の横にまた座れるんだから。

そう。僕は彼女の隣を勝ち取った。

でも真の勝利とは呼べないものだったけれど。

最初は僕は後ろから2番目、彼女は1番前の座席だった。

でも、僕の隣に決まった女の子が車酔いしやすいことが判明し、前にして欲しいと名乗り出た。

すると真っ先に彼女が手を上げた。

そして彼女は僕の隣にやってきた。

正直この行動に僕は少し期待してしまっている。

彼女が僕に興味を持ってくれているんじゃないかと。

自意識過剰な超迷惑な勘違いだとはわかっている。

でも、どうしてもそう考えてしまう。

僕は彼女は、車酔いしやすい子のために席を替えただけだ。と何度も自分に言い聞かせた。


集合場所は学校の最寄駅のロータリー

学校の前の道は狭く、大型バスは入ることができないからだ。

でも必ずこういう奴がいる。

間違えて学校に行っちゃう奴。

まさか彼女がそんなことになるとは思いもしなかったが。

バスに乗り、彼女の到着を待っていると。

出発時間まで後4分になったころ。

汗だくで走ってくる彼女が見えた。

今日はハイキング。いや登山だから生徒は全員学校していの小豆色のジャージだ。

彼女はそのジャージがまったく持って似合わない。

彼女が「すいません。」といいながらバスに飛び乗ってきた。

そして彼女は僕の隣に座った。

僕はそのあせった顔とジャージのあまりの似合わなさに笑ってしまった。

すると彼女は「ちょっと。なに笑ってんのよ」とむくれていた。

またその顔が面白くて笑ってしまった。

入学式以来の会話がこんな味気ないものになってしまったが、いきなり彼女と話せるなんて好調だ。

それともうひとつ新たな発見。

女の子は汗びっしょりでもいい匂いがする。

女の子は不思議な事だらけだ。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ