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君色スカイ  作者: 悠太
12/29

ピクニックの準備(香苗サイド6話)

入学から1週間がたった。

気になる彼とはあの自己紹介以来一言も話していない。

避けられてる気さえする。

今となってはあれは夢だったのではないかと思うほどだ。

しかも昨日席替えをしたせいで席も遠く離れてしまった。

でも大丈夫。

来週には新入生交流学習があるから。

この行事は新入生の進行が深まるように、新入生全員で山に登るただそれだけ。

山と言っても学校から車で1時間半ほどのところにあるショボイ山だけど。

私はこの行事でひそかに賭けをしている。

まあ賭けと言っても1人でだから賭けにならないけど。

賭けの内容は彼と一言でも話をすること。

なんでもないことだけれど私にとってはすごく大きな賭け。


6時間目のホームルーム。

今日は交流学習についての集会だそうだ。

ああそういえば、私たちはこの交流学習をピクニックと呼んでいる

なぜピクニックかは知らない。運動の苦手な私に言わせれば登山とか訓練の方があってる気がする

集会は30分ほどで終わった。

学年主任やら、生徒指導やら、養護の先生が変わる変わる出てきて何か話していたがろくに聞いている生徒はいない。

私もその1人だ。

でも生徒指導の話は聞かなくてもなんとなくわかる

「N高の生徒である自覚と責任をもって、服装や頭髪はしっかりとしていくように」

みたいな話だろう

しかしN高の生徒である自覚はなんとなくわかるが、責任とは何事だ。

責任が取れないから未成年なんじゃない。

つまり教師の言う責任とは、「面倒な仕事を増やさせるな」や「責任を取らされるのは私なんだからな」という意味であろう。


集会が終わり教室に帰ると今度はバスの座席決めが始まった。

今までのあたしは座席なんてどうでもいいじゃないか。小学生じゃあるまいし。と思っていたけれど

今回ばかりはそうはいかない。

賭けに勝つためには彼の近くにいることは重要なことだ

それに・・・

彼は人気がある

たしかに顔もわるくないし、背も高い、スポーツができる、なのに勉強もできる

もてる要素は大いにある

バスで隣の席にすわれば、会話することは必至。

となればそこから友達・恋人なんてことは十分ありえる

彼が私以外の女の子と歩いている姿を見て普通でいられる自身はない

この1週間で好きな気持ちは凄く大きくなっていたことを実感する

それと同時に自分は嫉妬しやすいタイプなのかもしれないとも思った





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