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10月15日
光司に頼まれ買い物をした。
犬ぬいぐるみだ。
ぬいぐるみは小さなリュックを背負っており、小銭程度なら少し入れることが出来る。
どうして急にぬいぐるみが欲しくなったんだ?と聞くと、俺がいない間寂しいからと書いて教えてくれた。
光司にとってこの犬のぬいぐるみは俺の代わりという事だ。
どうして犬が良かったんだ?と聞くと、それは特に理由は無いとのことだった。
光司はとても大切そうに抱きしめていた。
まるで生きている犬を扱うかのように頭を撫でてみたり、ニコニコと微笑みかけたり。
俺はぬいぐるみが欲しいと思ったことは無いし、今も別に好きなわけではない。
だから、ぬいぐるみを愛でたいというその気持ちがよく分からない。
けど、光司が幸せそうにしているから何も言わない。
俺は、ぬいぐるみを愛でる光司を見て幸せを感じているんだな、きっと。




