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秘密の報告書  作者: 藤岡
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10月10日

夕食を済ませ光司と部屋で寛いでいると上層部の人間が汗を滲ませ俺を呼びに来た。

どうやら教団員がヘマをしたらしい。

光司には待つように伝え俺は迎えに来た上層部の人間と広間へと向かった。


広間中央には正座をする教団員が二人。

何をしたんだ?と聞くと、裏切りだよ。と返ってきた。

その内容が知りたいんだよ。


俺は囲まれ謝る二人から少し離れ座ってその様子を眺めていた。


教団には道具と呼ばれるものが複数管理されている。

銃であったり違法薬物であったり拷問用具であったり。

それら全てまとめて道具と呼ぶのは俺だけかもしれないが、特に違いはないだろうとそう呼んでいる。


この二人は道具、違法薬物に手を出したようだ。

これは教団員が使う為に所持している訳では無い。

教団はありとあらゆる組織の中間地点のようなもので、組織と組織のやり取りを手助けしているんだ。

この違法薬物も、とある組織から預かっていたものだ。


Aの組織から預かった違法薬物を今日こいつらはBの組織に渡す予定をしていたのだが、少しくらいならバレないだろうと興味本位で手を出したみたいだ。

それがBにバレ、Aに話が違うとお怒りの電話をかけたようで、すぐにAから教団に連絡が来た。


信用第一の関係だ。

こうして教団員が囲みはするが手を出さないのはきっとどちらかの組織または両方に渡す為だろう。

もう少ししたらここへやってくるという話。

教祖様と話した後こいつらは連れて行かれて終わりだな。


じゃあどうして俺が呼ばれたんだ?と疑問に思っている時、呼びに来た上層部の人間が俺の隣に来て耳打ちをした。

「教団員全員で見送ると教祖様が仰っている。」

わざわざどうして?と思ったが、初めての出来事だ。

二度無いようによく見ておけということだろう。

見なくても分かる。そう思っているのは俺だけじゃないはずだ。


数分して二人の男とその付き人らしき複数の男たちが入ってきた。

同時刻、広間に姿を現した教祖様の隣には怯える光司が立っていた。

俺は慌てて立ち上がり光司の腕を引っ張ったんだけど、光司の手を握る教祖様の手に力が加わり光司が泣きそうな顔をするもんだから、俺は光司の前に立ち男たちの視界に入らぬよう壁になった。


苛立つ男たちは正座をする教団員に怒鳴っていた。

教祖様は光司の手を離すと男たちの元へ向かい宥めるように話しかけていた。

俺は光司を抱き寄せ頭を撫でたんだけど、光司の震えは止まらなかった。


部屋に入ってきたのが俺ではなく教祖様で驚いただろう。

急に連れ出されこんな殺伐とした空気の中力強く手を握られ怖かっただろう。


本当に、余計なことをしてくれる。

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