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秘密の報告書  作者: 藤岡
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09月20日

光司の体力は俺が求めていた数値に達したかもしれない。

息を切らさず目的地に辿り着けるようになったんだ。

次に必要なのは冷静さだ。

如何なる時も冷静でいなければならない。

それともう一つ大切なのは無だ。

いちいち同情なんてしていたら身が持たないからな。


もし仲間が捕まったとしよう。

光司はまだ人を守る、助けるという力が無い。

なら何が出来るか?

逃げることだ。

一人になったとしても、走りきることだ。

後ろを見ないことだ。

声を聞かないことだ。

難しくなんてない。ただ、耳を塞ぎ真っ直ぐ前を見て走るだけ。

見捨てたなんて考えなくていい。

そうするべきなんだから。

仲間を一人犠牲にしてしまったとしても、逃げ切ることができればその状況を細かく他の仲間に伝えることが出来る。

それは立派な事なんだ。

どうして見捨てた?なんて言うやつが現れればこう言ってやればいい。

「俺が逃げたから一人の犠牲で済んだ。」と。

そう言っても理解しないようなやつなら放っておけばいい。

この世界は甘くない。

そんな正義のヒーローのような思考で生きていけるような、明るい世界じゃない。


でもな、光司。

もしお前と俺が一緒にいる時にお前が捕まったとすれば、俺は迷わずお前を助けに行くよ。

逃げ帰ったりはしない。

だって俺は、お前の世話係なんだから。

子供一人位守れるんだよ。


言っていることがめちゃくちゃだといつものようにケタケタと笑うか?

俺は光司と違って守ることができるから。

俺と同じようなやつは守りにいくんだよ。

あくまで今の光司は逃げなきゃいけないよって話だ。

でもいつか、誰かを守れるくらい強くなったなら、その時はちゃんと相手の声を聞いて、真っ直ぐ相手の目を見て、今の状況を理解して、守る為に走れ。


いいな、光司。

今はまだその時じゃないってだけ。

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