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秘密の報告書  作者: 藤岡
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07月01日

突然だが、俺は暑さに弱い。

夏は出来るだけ室内で過ごしたいんだけど、仕事内容によっては室内より室外にいる時間の方が長くなったりする。

冷却シートを額に貼り付けてもすぐに熱を帯びて不快な物へと変わり果ててしまう。

飲み物を買ってもすぐにぬるくなるし、アイスだってすぐに溶ける。

雨の日より晴れの日の方が好きだが、夏場は太陽が憎くて仕方ない。

夜は夜で日中よりやや涼しい?と疑問に思う程度で暑い事には変わりない。

夏が好きだと言う教団員が、海や祭りに花火と楽しい行事をあげるが、俺は惹かれない。

海は浜辺で眺める方が良いし、それは季節を問わずに出来ること。

祭りもただ騒がしいだけのように思えるし、なによりあの人混みと熱気で全てのやる気が削がれる。

花火も手持ち花火であればいつでも出来る。

俺の意見を聞いた教団員は、つまらないと言った。

俺もそう思う。

俺は人としてつまらないタイプだろうと。


夏は孤幸祭という行事が行われる。

街へ出て屋台を出すんだ。

信者以外の人間もやってくるし、そこで出会い話をした数日後、信者になっているというのも珍しい話ではない。

俺も一度屋台の手伝いに行ったことがある。

楽しげな顔をするやつらの傍ら俺は今にも吐きそうな顔をして下を向いていた。

騒音とも言えるほどに騒がしい。

言い方を良くすれば賑やかなのだろうけど、俺からすればただただうるさいだけだ。

様々な匂いが混じり、それに加えて暑いときた。

早く終わらないかな。

そんなことを考えていたのは俺だけかもしれないな。


孤幸祭は毎年行われる。

勿論今年もだ。

ただ、今年は少し周りを警戒した方がいいだろう。

空気となった話題。

だが今も必死に齧り付いているやつもいるし、教団を面白くないと思っている輩もいるだろう。

信者以外も楽しむことができる場所。

すなわち、敵も歓迎ムードで招き入れてしまうということ。


俺は光司がいるからその場には行かないが、もし何かあれば呼び出されるだろうな。

俺はそれに対して全く乗り気では無い。

最近人と接すると言えば、光司と教団員それに少数の信者だけ。

そんな環境に身を置いている俺が急に人混みの中に放り込まれようものなら、今回こそは吐いてしまうかもしれないな。

それに、毎年毎年気温が上がっている気がする。

今年は去年とはまた比べ物にならぬ暑さになると天気予報で言っていた。


出来ることなら、室内でゆっくり過ごしたい。

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