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秘密の報告書  作者: 藤岡
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06月12日

久しぶりにカメラ部屋に入った。

この山のあちこちに仕掛けられた監視カメラの映像を見ることができる。

それはもう数え切れないほどの馬鹿共が映っている。

中には記者ではない野次馬なのかなんなのか分からないやつも混ざっているな。

記者と同じように携帯電話をこちらへと向けている。

カメラを起動し撮影でもしているのだろうか。


しばらくの間信者にも来るのは控えるように連絡済みだ。

来た所で門は開かない。

俺たちはただ黙ってこの虫共が居なくなるのを待つしかない。

だが、そう簡単に居なくなるわけがない。


俺の悩みは二つ。

一つ目はこの状況に怯える光司の気をどうやって逸らしてやればいいのか。

外に連れ出すなんて出来ないし、庭を散歩といってもあの馬鹿どもはカメラだけでも敷地内を写そうとあの手この手を使って必死だ。


二つ目は外に住まう教団員の事だ。

ここに残っている者も何人かいるが、多くは自宅へと帰ってしまった。

家族を残して自分だけが安全な場所にはいられない。

そう言い残して帰って行った。


黒幕がいるのならきっと家なんてバレているだろう。

教団を潰す為にこんな事をしたというのなら、教団員の一人や二人殺すことにも躊躇はないだろう。


俺は思うんだ。

それをきっかけに戦争でもしようと考えているんじゃないか?って。

人はどうして争うことを辞めないんだろう。

まぁ、俺が言えることじゃないけど。

なんなら俺や教団員たちがこの争いのきっかけを作っている側だろうし。

自業自得って言葉は、こういう時に使うのかな。


騒がしい外とは逆に拠点内はとても静かだ。

地下の声が外に漏れるのでは無いか?なんて、考える必要のない事まで考えてしまうほどに退屈で、一秒一秒の間隔が長く感じる。


あと何度眠れば、前のように過ごせるのだろうか。

いや、もう前のように過ごすなんて無理か。

世間は今俺たちに敵意を剥き出しにしている。

この間に信者も減っていってるのかもしれないな。


それはそれでいいけれど。

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