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秘密の報告書  作者: 藤岡
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03月09日

今日は前にチョコレートを渡そうとしてきた女と会った。

あの日から頑張っていますと報告されたが、数多くの信者の貢献を全て把握している訳では無い。

だけど、有難う。いつも助かるよ。と言わなければならない。

今日は何をしに来たのか?と問い掛けると、俺に会いに来たなんて馬鹿げた事を言われ、思わず鼻で笑ってしまいそうになった。

それはなんの貢献にもならない。なんて口が裂けても言えないから、愛想笑いだけで済ませた。

女はなぜか嬉しそうな顔をしていた。

俺がどう思っているかなんて1ミリも理解していないのだろうな。

仕事があるからとその場を離れようとした俺の裾を掴み、また会いに来てもいいか?と聞かれた。

正直な話をすれば面倒だが、気を損ねるわけにもいかず、いいよ。とだけ返した。

やっぱり女は嬉しそうな顔をして、俺に会えることが嬉しいと言った。

俺には分からない。どうしてそんな顔をするのか。

どうして、俺みたいな人間に会いに来るのか。

どうして、俺みたいな人間に会えて喜びを感じるのか。

なにか裏があるのだろうか?

何かを企んでいる?誰かから俺を試すように指示されているのか?

俺はそう簡単には騙されない。

教団員以外の言葉は偽りが多く、俺の心を乱し惑わす悪魔の囁き。

そう教えられてきた俺が簡単に教団員以外の言葉を、教祖様以外の言葉を信じるわけが無い。

もしこの女がろくでもない考えを持って俺に近付いているのだとしたら、それは俺が直々に芽を摘み同じような考えを持つ人間達へ見せしめなければならない。

少しこの女の様子を見る事にしよう。


人はこうやって新たな試練を与えられ続け死にゆくのだな。

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