表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
秘密の報告書  作者: 藤岡
14/96

02月27日

今日は珍しい来客があった。

門前の掃除をしていると声を掛けられ、振り返ると同じ服を着た男が二人立っていた。

なんの御用ですか?と聞くと、教祖様はいるか?と返ってきた。

用件を聞かなければ会わすことは出来ないと言うと、話が通じないやつだと言いたげな表情をした。

最近謎の失踪が相次いで報告されている事、その失踪した人物がここに通っていた事を渋々話した男と、何も言わず俺の顔をじっと見つめてくるもう一人の男。

話していた男が一枚の写真を俺に見せてきたが、俺は見覚えはあるが最近ここに来ていたのかどうかは把握していないと嘘をついた。

とりあえず上層部の人間に話をしてくるから少し待っていてくれと告げ中に入ろうとした時、今まで何も話さず人の顔を見つめていた男が口を開いた。

「あなたの名前を教えてください。」

今?と少し疑問に思ったが、俺は自分の名を告げ上層部の元へと向かった。

その後の事は俺は知らない。

上層部の人間が外に出て二人と話していたが、その会話の内容が俺の耳に届くことはなかった。


「なにか聞かれたか?」と戻ってきた上層部の人間に聞かれた俺は「話したことが全て」とまた一つ嘘をついた。

名前を聞かれた事は話さなくてもいい。

いや、話さない方がいいと思ったんだ。


男に見せられた写真に写っていたのは俺の眠りを妨げたあの男だった。

勿論鮮明に覚えている。記憶に新しい顔だ。


嘘はいずれバレる。

素直に、正直に、綺麗に生きる事が正しいとされる。

時には優しい嘘も必要だというが、俺がついた嘘は優しさの欠けらも無いただの偽りの言葉。

全てがバレた時、俺はこの世で笑えないだろう。

だけどそれでいい、教祖様の為になるのだから。

この思いは偽りなんかじゃない。

きっと、本心だ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ