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秘密の報告書  作者: 藤岡
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02月14日

今日は一人の信者がチョコレートを持ってきた。

教祖様へのプレゼントだと思った俺は、教祖様は調理員が用意した飲食物しか口にしないから受け取る事が出来ないと断ったが、このチョコレートは教祖様じゃなく俺に渡したいと言って顔を赤らめた。

すぐに俯いた信者の手が震えていたのは、寒さのせいなのか。

それともこの中に何かを仕込んでいるからなのか。

どちらにせよ俺宛だとしても受け取ることは出来ないと断ってしまったから、あの中身の正体は分からないままだ。

だけど、嫌な気持ちにはならなかった。

嬉しかったか?と聞かれればそれもまた違うのだが、なんと言い表せば良いのか分からない複雑な気持ちになった。

この信者は割と最近うちに来た者だ。

印象深いわけでもなければ、顔を合わせてやっと思い出す程度の存在だ。

貢献したか?と聞かれれば、すぐに首を縦に振れるほどの貢献もしていないし、どちらかと言えばまだ協力者にはなれていないただの信者だ。


協力者になってくれればそれだけこの教団は力をつける事が出来る。

教団が力を付けるという事は、その分教祖様が安心して暮らせるようになるということ。

教祖様が幸せに暮らせるようになるということ。

それが教団員の一番の願い。


……俺は、どうして教祖様の幸せを願うようになったんだっけ。

なんてふと思ったが、そんなことを考えるのは時間の無駄だな。

教団員である限りそこに疑問を抱いてはいけないし、抱く必要も無い。

俺は教祖様の幸せの為に生まれてきたのだから。

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