第8話『オフ日和 ―富山のまちと心―』
富岩運河環水公園でのスクリーンLIVEを終えた翌日、Zone STARZの6人は、梨紅の提案によって「富山のまちと人に触れる1日」をテーマに、それぞれのペースで自由な時間を過ごすこととなった。
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◯ 東助と承太郎 ―八尾の風のなかで―
2人が訪れたのは、富山市八尾地区。秋の「越中おわら風の盆」で知られるこの町は、どこか哀愁と風情を漂わせていた。
「おわら資料館」で胡弓の音を聴いた東助は、しみじみと語る。
東助「この音色…心に染みるな。歌とはまた違う、人の営みが積もった時間の重みってやつだ。」
地元の案内人に「若い人たちも踊りを継いでいるのか」と尋ねた承太郎に、70代の女性は力強く答える。
案内人の女性「ええ、うちの孫もね。若いもんが引き継がなきゃ廃れてまうから、あたしらも必死よ。」
その言葉に深く頷いたふたりは、古い蔵が並ぶ町並みを歩きながら、何枚も写真を撮っていた。
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◯ 悌輔 ―富山城の記憶に触れて―
一人で「富山城址公園」へ向かった悌輔は、再建された天守や資料館を丁寧に巡る。
城の石垣に手を当てながら、ふとつぶやく。
悌輔「富山の人って、静かな情熱を持ってるんやな…。守り続けてるって感じがする。」
戦国時代にこの地を治めていた佐々成政の話を語るボランティアガイドの言葉に、悌輔はただ黙って頷いた。
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◯ 光莉と玜介 ―氷見の海の風に吹かれて―
夫婦で足を伸ばしたのは氷見の漁港と番屋街。新鮮な魚や朝市の賑わいに触れた光莉は、感慨深く言葉を漏らす。
光莉「氷見のブリって、聞いてたより…すごい迫力。命が海で育って、ここにあるって、リアルだね。」
玜介「…うん。生きてるって、こういうことなんだな。東京のスタジオにいると、忘れかけてた。」
地元の漁師夫婦と立ち話をしながら、焼き魚を頬張り、ふたりは自然と笑顔を交わしていた。
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◯ 蜜介 ―射水の港町、内川のほとり―
「日本のヴェネツィア」とも呼ばれる内川で、静かに一人旅を楽しんでいた蜜介。
運河の風景にシャッターを切りながら、小さくつぶやく。
蜜介「ここ、風景が詩みたい。光が水に映って…曲が生まれそうだな。」
地元の高校生からそっと声をかけられ、「Zone STARZの蜜介さんですよね?」と尋ねられた彼は、優しく微笑んで応じる。
蜜介「こうして地元の景色と出会ってくれることが、何より嬉しいよ。」




